戦艦 大和
ニチモ 1/200 






連装高角砲のシールドなしタイプはパーツの差し替えを行いました。



対空兵装


↑目立つ部分は、それなりにコストも掛けて実感的な表現を目指しました。

捷一号作戦時の大和の対空兵装は、主砲と副砲を除けば機銃、高角砲という、開戦時からの装備を増備
しただけのもので、武蔵には噴進砲が装備された説もありますが、大和の場合は天一号作戦時までの、
機銃、高角砲の従来どおりの兵装で生涯を終えたようです。

今回は捷一号作戦時での作例となりますので、機銃配置は基本的にキットどおりの配置とし、単装機銃の
み前甲板の数を少し増やしたものにしました。

12、7cm連装高角砲は、キットのパーツの形状およびモールドが大変甘いため、露出して目立つシール
ドなしのものを、小西製作所の精密真鍮パーツに交換しました。


***25mm三連装機銃***

九六式25mm3連装機銃は、シールド付き、シールドなしのものも含め、今回もキットのパーツをそのまま使
用しました。

キットのパーツは銃座左右、銃身ひとつの3ピース構造で成型されているもので、銃座を分割して成型さ
れている利点を生かし、射手腰掛、仰俯角ハンドル、ペダルなどもそれほど立体的でないまでも、ちゃんと
再現されています。

今回はこの銃座と銃身部分のパーツ分割を使用して、各モールドを引き立たせる目的で単色塗装ではな
く、3色の色を使い分けました。

まず、銃座をGSIクレオススーパーメタリックカラーのスーパーステンレス、銃身をスーパーアイアンにて
塗りわけ、あとから腰掛部分をデザートイエローで筆塗りしています。 メタリックカラーは下地にグレーを
塗装して、少し鈍めの発色を作ってみました。


↑金属感のある塗装の終わった25mm三連装機銃郡。銃身パーツはランナーから切り離す時
点で折ってしまう可能性が高いので、ルーターに回転ノコギリを付けたもので注意深く切り離し
ました。腰掛部分のベージュ塗装は映画「男たちの大和」に登場した機銃を参考にしています。

機銃シールドもキットのものをそのまま使用。ニチモキットのいいところは、一度機銃を組み立て、その上に
実際にシールドをかぶせるという、実艦の建造を思わせる工程を再現しているところで、この点は機銃身だ
けをシールドに付ける他キットをリードしていると感じています。

しかし、これまでの作例で製作してきたキットのシールドはそうでもなかったのですが、今回使用したキット
はこれまでのものよりバリが多く、全てのシールドの開口部がふさがってしまっていたので、ひとつひとつ
デザインナイフで修正していく必要がありました。


↑キットのランナーから切り離した状態の機銃シールド。今回使用したキットのパーツは全てのシールドの
開口部が、このようにバリでふさがってしまっていました。


↑修正後の機銃シールド。 今回は捷一号作戦時ということで、天一号作戦時に増設された戦時急造角
型シールドは使用しておりませんが、ニチモキットをベースに小西製の角型シールドを使用して天一号作戦
時にコンバージョンする場合には、ニチモキットのパーツとは、丸型シールドの形状や機銃身が形状も異
なりますので、それらの形状を統一するため、全ての機銃を小西製に統一するのが望ましいという気がします。 

その場合、(正確に計算したわけではないのですが)機銃だけでも4〜5万程度の予算がかかる計算になる
ので、なかなか難しくはありますが、いつか挑戦してみたいという気にもさせられます。(最終時コンバージョン)

なお、機銃シールドは増備時期によって、丸型と角型の2種類の形状があることは以前から知られてまし
たが、最近になって、丸型シールドにも実は2種類あったという考証が出てくるようになりました。 大和の
考証は日々刻々と進展を遂げていくところが、大変興味深くもあります。


↑ニチモキットの魅力的な点は、このように一度シールド内部の機銃を組み
立て・・・


↑その後にシールドを被せるという実艦の建造を思わせる工程を踏めるとこ
ろにあると思います。 開口部から中を覗けば、銃身はもちろん、銃座も見え
るというのは、なんとも言えず楽しいものです。


↑ランナーについた細々とした真鍮鋳造パーツは、小西製作所の弾薬函です。弾薬函は
キットの甲板および中央構造物にも多数モールドされてますが、もう少しメリハリを出したい
と思うところに、このパーツを塗装して設置していきました。


***12、7cm連装高角砲***

前述のように、高角砲は目立つシールドなしのパーツを精密なものに差し替えるなど、それなりにコスト
もかけて実感的な仕上がりを目指しました。


↑これが、今回使用した小西製作所の1/200連装高角砲です。1基\1500と、価格設定も
なかなかのものですが、それだけ小西製作所としても自信のある仕上がりなのだと思います。
実際、小西製作所からは、「世界の大砲シリーズ」と称して、1/100スケールの精密な同
高角砲も製品化されていますし、この1/200パーツも、資料にある八九式12、7センチ連
装高角砲に極めて近い形状を再現しており、シャッターやモンキーラッタルを再現した
精密さも実に魅力的です。


↑背面の様子。電動機室への出入り口や装填台(側面)、装填架などが精密に再現され、
兵員達が砲を操作する様子が見えるようです。1/200戦艦大和を製作する際、シールドな
しの高角砲を精密なものに交換するだけでも、中央構造物周りの見え方は段違いに違っ
てくると思います。


↑小西製作所製12、7cm連装高角砲を斜め上から見た様子。1/200スケールの連装高
角砲は保存会からもキットと完成品の2種類が出ているので、各メーカーの高角砲を比
べてみるのも面白そうです。


↑12、7cm連装高角砲の塗装後のパーツ比較。左側がキットパーツ、右側が小西製パ
ーツです。キットパーツは1/700パーツ同様に観測室が床まで降りた造型になっています。


↑左側から見た様子。キットパーツの駐退発条筒がまっすぐ付いていないのは、単なる
製作者(自分)のミスなだけで、砲身だけを見ればキットのパーツも悪くないので、キット
パーツをベースにディティールアップする場合は、観測質下面を削り、プラバンおよ
び金属線でモールドを付け足していくだけでも、前面からの見栄えはそれなりに良くなる
かもしれません。


↑しかし背面を実感的に加工するのにはかなりの手間を伴いそうです。こうした面を考
えると、小西のパーツばら売りは、1/200艦船模型ディティールアップを行う上で、大変
助かります。

ニチモキットは高角砲も機銃と同じく、まず高角砲本体を製作して設置し、その後シールドを被せるという
実艦の建造を模した工程となっています。

コストのことも考えて、今回はシールドなしの高角砲を小西製に変更し、シールド付き高角砲の内部には
キットパーツの高角砲を仕込みました。この処理には機銃とは異なり、砲身の形状が良く似ているところが
幸いしました。


↑高角砲シールドも、機銃シールドほどではないにしても、結構バリがでていたため、修正して取り
付けました。


↑バリを修正し、手摺をつけた高角砲シールド。手摺はゴールドメダルの1/200大和用エッチング
パーツから、長さを合わせて切ったものを接着しました。


↑シールドなし高角砲、シールド付き高角砲、機銃類を装備し、高角砲射界制限枠を自作した中央構造
物周辺の様子。 高角砲射界制限枠は金属線を現物あわせで加工して自作しました。 射界制限枠は
左舷側と右舷側で形状が異なってはいけないので、左右同時進行で製作を進めて行きました。 

その他では、高角砲座や射撃式装置の一部にも手を加えてますが、それらの詳細は次の中央構造物の
ディティールアップのコーナーで紹介します。



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