帆船 セントルイス
グンゼ産業 エアフィックス インジェクションキット






『いかにもプラ製』な雰囲気が少しはなくなったでしょうか?



船体の組みたて

甲板周りの塗装ですが、デッキとデッキの境目にある壁面にも外板部と
同じ派手な塗装を施しました。プリンス・ウィレムでもこのような塗装
が施されてます。↓


ここまで、作業性の問題から船体を組みたてる前に精密塗装を終わらせ
る方法で各部を仕上げてきました。

しかし幾らプラの雰囲気をなくし、木の雰囲気に近づけようと努力して
も船が船の形をとらないことにはいまひとつイメージが掴めません。

塗装が一段落したところで、船体の組みたて作業にはいるのですが、こ
れもプラ帆船はプラ帆船独特の難しさがあります。インジェクションキ
ットの製作歴が長い方はすでにお分かりのことと思いますが、これだけ
の大きさで、なおかつ反り繰り返った形で打ち出されている船体のパー
ツは非常に歪みが大きく、綺麗に貼り合わせるのは至難の業です。

もともとバリの多いキットのため、塗装前にはバリとりに3時間近くを
費やしたものですが、ここでも現物合わせの切削作業を要求されました。




船体の組みたて図は上の通りです。船体側面は3次元にカーブしている
ので、かなりムリのある部品構成に思えるのですが、帆船プラキットの
大半はこうした部品構成となっています。

正確なキャンバーを出すには木製帆船と同じくキールに竜骨を組む方法
で骨組を作る仕組みであれば作業もやりやすいと思うのですが、手軽に
組めるパーツ構成を追及していく上でいたしかたのないことでしょう。

このキットではサブリンにはなかった船底の竜骨が2枚入っているだけ
でもよしとしましょう。これらをゼリー状の瞬間接着剤で仮止めし、後
に液状の瞬着を流し込んで補強します。さらにゼリー状のものを骨の周
りに盛り付けて、モデラーズの瞬着効果剤で固めました。

これらの作業を10本ほどのクランプを併用して繰り返します。




ブルワーク内側は赤色の塗装を施しました。帆船時代の船内の壁面はほ
とんどが赤色塗装だったため、これを再現しています。何故赤色塗装な
のか?という理由ですが、戦闘の際に飛散した血飛沫や肉片などを見て
水兵が恐れをなさないように、最初から壁面を赤くしていたというのが
理由です。また、普段から乗組員の目を赤い色に慣れさせておくという
目的もあったみたいです。



スターン周り。少し画像がぼやけていますが、スターンのパーツは船体
の左右パーツの形にあわせてかなり削り込みました。船の形がここまで
仕上がってくると、いよいよキットの素性の良さが見えてきます。パー
ツの状態で見栄えのしなかったキットがこうして徐々に本来の姿に変わ
って行くのは本当に楽しいものです。


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