2004年、6月4日奈良県あやめ池遊園地 最期の写真集




『HIGH-GEARed's HOBBY WORKS!!に遊園地情報???』

車や模型や音楽が中心のサイトにあって、なんだか場違いな内容に見えるかもしれません。それにい
い年して遊園地大好き人間というわけでもありません。

ではなぜフォトギャラリーに登場したかというと、それは78年間も続いたこの近鉄あやめ池遊園地の最
期の姿を撮影するという目的のためです。

子供の頃、祖父母などに連れられて遊びにきていた時代からはや20年近くなりますが、古きよき自然
に溢れた遊園地の姿は当時と何も変わらない思い出の場所でした。



近鉄あやめ池駅を降りればすぐに遊園地のエントランス。近畿日本鉄道株式会社が運営するため、駅
の真正面からアクセス可能です。難波と大和西大寺を結ぶこの線では急行、快速はこの駅には停車し
ないのですが、土日に限っては集客効果を狙ってこの駅に停車。鉄道側との二人三脚で運営されてい
たこの遊園地も、6月7日に閉園になってしまいました。今後、急行や快速がこの駅に停まることも二度と
なくなることでしょう。(寂)



入り口ゲートをくぐると、縦に長い道が見えます。全体的に縦長のレイアウトになっています。



これが全体図。あやめ池という池を取り囲むように作られた自然豊かな遊園地で、池がみえるアトラクシ
ョンが大きな売り物のひとつでした。



入り口脇の建物ではあやめ池遊園地78年の思い出の品の数々が展示されていました。



ここには主に当時のポスターや広告などが展示され、当時のイベントの様子などを振り返ることができます。



近畿日本鉄道がまだ大軌電車だったときの広告(たしか創設当初は奈良軌道という社名だった
はずです)。右から書かれた横文字がなんともレトロです。



昭和40年の大菊人形展の時の航空写真だそうです。



こ・・・こんなイベントまであったとは知らなかった・・・。マシンの展示などもあったのでしょうか?う〜ん
かなり観たかったです。(笑)



ホワイトボードにはたくさんの書置きがありました。こころなしか、この日は大人のお客が大半を占めて
いたような気がします。大きなカメラと三脚を持ったお客さんもたくさん目に付きました。



各展示物の時代を象徴する玩具の数々も展示されていました。怪獣の足元に横たわっている潜水艦
は艦船模型ファンにはとても有名なマルサンのノーチラス。(国産初のプラモデルです)



大和型戦艦らしきものも発見しました。



お・・・沖田艦長が倒れてます。



階段を上るとイベントホールがあります。この日は尼子騒兵衛さんのマンガのイベントが行われてい
たようです。



20円を入れるとガタガタ揺れる乗り物の数々。真ん中にはロスマンズカラーのポルシェ959がありま
した。懐かしい時代ですね。



ゲームセンターでなつかしのアウトランを発見しました!



スカイモノレール『あひる艦隊』。鈴鹿サーキットのでんでん虫に良く似たタイプの乗り物です。しかし、
このアヒルってどう見てもアレにしかみえないのですが、ちゃんと認可はとっているのでしょうか?(爆)



大地獄界。HIGH-GEARedはヘタレなので入ったことがありません。入った人はぜひ感想をきかせて
ください。(笑)



ザ・ショック。これも入ったことがないのですが、入ったHIGH-GEARed兄に昔聞いた話だと結構コワイ
そうです。でも当時の兄はなにかと大げさなコメントが多かったので真相はナゾです。(笑)



パラトルーパー。遊園地にはおなじみの回転する乗り物です。



こちらも回転する乗り物ですが、より低年齢層向けのようで飛んだりはしません。



船尾は16世紀のスパニッシュガレオンを思わせるせり上がった船尾です。こうしたせり上がった船尾は
ガレオン船の特徴で、敵船に乗り移る作業をやりやすくするために作られた形と言われています。
(遊園地と関係のない話題でごめんなさい)



フライングスインガー。こちらは動力がなく、オリに入って自分の足でこぐタイプの乗り物です。昔は併設
されているプールの敷地内にあったように記憶しています。小さい頃に乗ってみたのですが、子供の脚
力では動かず、だからといって大人と一緒に乗ってもらって動かしたら子供の身体能力の限界を超える
動きをするのでとても怖い思いをした記憶があります。



スペースボート。50年前のSFにでてくるような安易なネーミングがミソです。回る乗り物が多いのも
この遊園地の繁栄していた時代を連想させますねぇ。



パラトルーパーの飛行形態。こうしてみると結構な高さがあります。



これも遊園地にはかかせない射的です。たしか『西部の・・なんたら』的な名前だったような気がします。
このウインチェスターもどきの銃に赤外線送信機が埋め込まれているようで、奥にいる人間を狙って
撃って撃って撃ちまくるというものです。



で、これがその的になる人です。どういうワケか若い女性ばかりです。しかも手を上げて無抵抗です。これ
って問題ないんですかね?(汗)




こちらのダンスホールにも女性が・・・。人物は後ろにいるピアニスト以外全員女性です。(当たり判定のある
的は全員女性?)まぁ的が男性だったら安心ってわけでもないですが



これはデパートの屋上とかにありがちなゴリラの口のボールを投げ込むやつです。これもある意味すご
い発想ですよね。日常生活においてゴリラの口にボールを投げ込むというシチュエーションを想像して
みましょう。



メリーカップ。所謂コーヒーカップです。酔う客がよっぽど多いのか、幼い頃はこのカップの中で吐射物
を目撃した記憶だけがやたら鮮明に残っています。



こちらはのんびりした列車状のモノレール。メルヘンな乗り物です。



こんな狭い敷地内を高速で動き回るジェットコースタータイプの乗り物です。ヘアピンまたは直角コーナー
ばかりでタイヤのついた車では完全にグリップの限界を超えるであろう凄まじいGフォースを体感できます。
実はこの遊園地の乗り物の中でもっとも恐ろしい乗り物というウワサでした。しかし、レールの下が雑草生や
し放題なのはなんとかしてもらいたいです。



観覧車は階段の下から見ると一見豪華な雰囲気が漂っています。



しかし近づくと見てのとおり、砂漠にポツンと佇む実に寂しいムードに溢れています。



ヘリコプターの乗り物。実際にかなりの高度まであがります。乗り物好きの子供さんにはたまらない
でしょう。



こちらは回転するブランコ。昔結構好きでした。乗り物みたいな箱にはいるのではなくて自ら風を切
って進むのがなんともいえず爽快でした。



高さもなかなかのものです。子供の感覚だともう空を飛んでるような気分ではないでしょうか?



ロックンロールという回転する乗り物なのですが、これは軸が横回転する以外にゴンドラが縦回転する
スリリングなものです。幼い頃祖母と一緒に乗ったのですが、祖母は全然平気で自分だけが気分を悪
くしてしまいました。(笑)



住宅地に向かうようなカタチで据え付けられているするこれはテニスボールを発射するバズーカ砲で
す。日露戦争時代を思わせるデザインで、弾込めも自分で砲を操作して行い、発射時には砲煙も出る
なかなか本格的な作りです。(昔は色が黒だったのですが、そっちのほうがよかったような・・・)



バズーカ砲で狙うはこんなに禍々しい怪物達です。(笑)



一方こちらは低年齢のお子様向けのマイルドなアトラクションの多いコーナーなのですが、こちらは
完全にさびれきってました。列車を走らせる線路もまわりもご覧のように雑草だらけです。



ミニ急流下り。急流ではないし、第一水が汚すぎます。これに喜んで可愛いわが子を乗せようと思う
親は少ないでしょう。(なんたら菌とかたっぷり含有?)



ガランガランのイベント広場。ライブ会場に使わせてくれないかな・・・?



これは遊園地にありがちな実際の移動も兼ねた汽車です。エンジンはディーゼルのようで、いちおう
かすかに黒煙を出していました。驚くべきことに、踏切は本物です。さすがは近鉄の運営する施設と
いうだけのことはあります。



なんだかさびれた部分ばかり書いてしまったので、最後にあやめ池の名物を紹介します。池にむかっ
てまっ逆さまに落ちるこのジェットコースターは関西圏ではかなり有名です。全長もとても長く、速度も
かなりのものと思います。



レールは池全体に渡って伸びています。



レイアウトも結構複雑です。もちろんループも複数あってかなりダイナミックです。



このお船は残念ながら休止中でした。一個だけ離れた島にあるのでお客さんがあつまらなかった
のでしょうか?



最期に撮った写真です。また会う日まで・・・といいたいところですが、78年も続いたこの遊園地は6月
6日限りで閉園となりました。 自分にとっては幼い頃の数回の思い出の地なのですが、親と一緒に、
そして子と、孫と・・・何代にも渡って親しんだ方のとても多い遊園地ではないでしょうか?

自分が親になったとき、おそらくここを訪れていたであろうと思うとなんとも複雑な気持ちになります。

しかし、閉園されることが決まった今、多くの方に楽しい思い出の地として、この写真集を見てもらえれ
ばいいなと思いました。


■ PHOTO

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