1/150スケール 日光東照宮 陽明門
童友社製インジェクションキット
DOYUSHA 1/150
＊＊＊日光東照宮陽明門ついて＊＊＊
日光東照宮の正面にある門で、1636年に造営された。形式は正面柱間３間の2層の
桜門で、中央の扉口に随身の木像を安置します。
建築様式は主に唐式を用い、屋根の四方の軒に唐破風を付け、建築装飾として唐
獅子、蟠竜、竜馬などの彫刻を各所に付けて、高欄には唐子の遊戯の光景の彫刻が
はめ込まれています。
部材の表面にも各種文様を掘り込み、白色の胡粉塗や黒漆塗で仕上げられていま
す。東照宮中で最も高度の技法を用いた建築で、一日中眺めていても飽きないほど
美しいので、「日暮門」とも呼ばれているそうです。。
用明は中国の古典で陽気の明らかな事を意味し、平安大内裏の12門のひとつも陽
明門と呼ばれました。
＊＊＊キット、製作について＊＊＊
これまで、フジミの荘厳の輝きシリーズの法隆寺モデルを中心に紹介してきましたが、
今回はフジミ製ではなく、童友社の1/175日光東照宮陽明門です。
スケールがこれまで製作の1/150に近く設定されたものを使用している理由は、日本
の鉄道模型の標準規格（Nゲージ）スケールにあわせるためで、法隆寺も含めてNゲ
ージ鉄道模型のジオラマレイアウトを製作中の方からのご依頼での製作となりました。
鉄道模型用の寺院モデルというのは宗教的な問題からか？リリースされていないので、
必然的にこうしたキットを使用する必要に迫られます。
ヨーロッパの鉄道模型ストラクチャーキットには教会などもモデリングされていることで
すし、なんだか残念なお話ですね。
話はそれましたが、今回はフジミではなく童友社のキットです。 JOYJOYコレクション
と名づけられたこのシリーズはフジミの荘厳の輝きシリーズのような高級キットとは趣が
異なり、価格設定も一桁少ない価格（定価\800）で、モールドもそれなりに大味、パー
ツわけも塗装の手間までは考えられてはいないものです。
しかし、パーツの合いと組みやすさ、完成した時のバランスの良さはなかなか素性の
いいもので、細かい塗りわけを筆塗りで行うことで、実物の写真に出来る限りイメージ
を近づけました。
石垣は石のニュアンスを出すために、荒めのサーフェーサーを吹いた上に軍艦色１
を、そしてその上から軍艦色２をマダラに吹き付け、表面を粉っぽくしました。
門自体の塗装は製作ご依頼者の方から「絢爛豪華なものが年代を経て色あせた雰
囲気」というご注文を頂いていたので、柱の朱色は艦底色と艶消しレッドを調合したも
のを使用、ゴールドも多少くすませた色を調色して使用しました。
白壁は、パーツにそのまま白を塗ると光が透けてしまうので、「艶消し黒」→「グレー
サフ」→「灰色９号と白の混色」の順番で塗装しました。
＊＊＊総括＊＊＊
今回はパーツわけの配慮が少ないキットであることと同時に、まだ実物を見たことがない
ものの製作ということで、完成のイメージを作るのに少しばかり苦労がありました。
豪華絢爛なものだけに、豪華さを出すにはモールドが大味ですし、くたびれた感じをだ
そうとしてオンボロな感じが出ても困るので、どの程度、どのレベルという線引きに悩みま
した。
実物を見ていないので、こうしたイメージでよかったのかは分かりませんが、模型をお届
けした結果、満足のお声を頂き安心しました。
建築模型は地味なジャンルですが、フジミ以外にも童友社、河合紹介など意外にメーカ
ー数も豊富でバラエティーに溢れていますし、今後は個人的にもいろいろ挑戦してみた
いと思います。
こういうジャンルは模型に興味のない人達にも分かりやすいところが魅力ですよね。
| SCALE MODELSに戻る |
| 左側にメニューページが表示されない場合はここをクリック |
 ↑Android版のダウンロードはこちら↑ |
 ↑iOS版のダウンロードはこちら↑ |