1/350スケール 戦艦 大和
田宮模型製インジェクションキット 7回目
タミヤ 1/350
1/350戦艦大和は7回目になります。今回は前回の映画『連合艦隊』仕様ではなく、比
較的現在の考証に近い形での製作になりました。
有名どころでは日本海軍艦艇模型保存会の故・河井先生が製作された1/100モデル
などがこれと同じ考証のものになります。前甲板の機銃は単装のみだったという考証の
時代よりは新しい三連装6機というもので、単装の横並びという最近の考証よりは少し前
のものになります。
このレイアウトを再現するに単装機銃取り付け用の凹モールドを埋め、ブルワークと3
連装機銃などのパーツを部品請求する必要があります。
ディティールアップはいつもどおりゴールドメダルとエディアルドの専用エッチングパ
ーツを使用しました。
また、今回はこれまでの1/350大和に一貫して使用してきたピットロードカラーの呉海
軍工廠色をやめ、オーソドックスなクレオスの32番に変更してあります。下地を艦底色
とすることで、重みのある色調を意識しました。
↑見下ろしアングル。大和坂といわれる前甲板の広大さが伺えるカットです。タミヤの
1/350大和はいつみても堂々とした美しさに溢れていますね。
↑主砲身はピンバイスで加工し、開口させました。砲塔上の手摺はゴールドメダルモ
デルズのエッチングパーツが専用に成型されているので実感のある形状を再現可能
です。考証をこのモデルに合わせるため、砲塔脇には3連装機銃を装備し、単装機銃
用の穴は埋めました。
↑第三砲塔および第二副砲。木甲板と航空作業甲板との間にまたがるように取り付け
られている第三砲塔は第一、第二砲塔とはまたひとあじ違った存在感があります。左
下に見える艦載機は３座水上偵察機です。
↑スーパーストラクチャーと呼ばれる大和型戦艦の中央構造物はディティールアップ
のハイライトです。作業はそれなりに苦労を要しますが、乗員の歩く場所を考えつつ
手摺やタラップを配置していく作業はなんともいえず楽しいものです。
実艦の大和の中央構造物については分かっていない部分が多いので、想像力を膨ら
ませて楽しむ場所ともいえます。高角砲の射界制限枠は真鍮線を使用した自作のもの
です。左右で同じバランスにそろえるのになかなか苦労させられる部分でもあります。
＊＊89式12、5cm連装高角砲について＊＊
話はそれますが、シールドなしの『89式12.7cm連装高角砲』は日本海軍連合艦隊の
ほぼ全ての艦艇に装備されていたこともあって、模型のパーツとしても実にたくさんの
モデルが存在しますが、インジェクションパーツではこのタミヤの1/350戦艦大和に付属
しているものが、最も実物に近い形状をしていると思います。
静岡模型教材協同組合の1/700では観測室が着地してしまっていますし、ニチモの
1/500や1/200大和に付属しているものでも同様です。ピットロードのパーツではちゃん
と観測室が浮いた形状になっていますが、1/700ではディティールにも限りがあります。
個人的に好きな大砲のひとつですので、今後艦船模型を製作するにあたって特にこだ
わっていきたい部分でもあります。今回はインジェクションパーツのみのインプレですが、
小西製作所や富士美術模型の高角砲はとても実感的でオススメです。
（いつかはピットロードのグランドフォースシリーズの1/35高角砲を組んでみたいものです）
ちなみにこの1/350大和では、タミヤ純正のインジェクションパーツにエデュアルドの
エッチングパーツから全面ハッチのディティールを追加しました。
艦橋の側面からのカット。分かりにくいですが、防空指揮所には自作した双眼鏡もセッ
トしてあります。タミヤの1/350大和の艦橋は部品点数もほどよく作りやすい構成にな
っていて、美しいバランスと繊細さを兼ね備えていて魅力的です。 大和の艦橋って
同じ艦でもメーカーによって全然雰囲気が違ってみえるのが面白いですね。
＊＊総括＊＊
気づけば7回目となる大和の製作ですが、その製作も現在ではすっかり手馴れたものと
なりました。特にタミヤのキットは作りやすく、すり合わせやパテ埋めにも時間をとられない
ため、現在ではおよそ2週間程度の期日で完成させることができるようになりました。
7回も製作すれば、そろそろ飽きがくるのではないか？といわれることがありますがとんで
もありません。毎回新しい発見やアイデアが次々と浮かんで非常に製作しがいのあるモ
デルといえます。 今後もまだまだ製作していく機会があると思いますので、そのときはま
た美しいシルエットと繊細さを兼ね備えた大和の製作に力を尽くしたいです。
| SCALE MODELSに戻る |
| 左側にメニューページが表示されない場合はここをクリック |
 ↑Android版のダウンロードはこちら↑ |
 ↑iOS版のダウンロードはこちら↑ |