ハセガワ 1/350
戦艦『陸奥』製作記






↑太平洋戦争 謎の戦艦陸奥。戦前、戦中にかけて、日本国民に最も愛された戦艦、
その勇姿を再現すべく、製作を開始しました。




キットおよびパーツの紹介と船体の製作

2008年5月から9月に及んだフジミ製1/350高速戦艦金剛に引き続き、Wing&Railmodels様
に再びご協力頂いて、ハセガワ製1/350戦艦陸奥の製作をいよいよスタートしました。

前回は、艦載機や短艇の製作から紹介していきましたが、今回はキットおよびパーツの
紹介と、船体の組み立てからご紹介して参ります。



↑今回使用したキットは、ハセガワの限定商品「1/350 戦艦陸奥」です。
2007年に発売され、大好評を得た「戦艦長門」のバリエーションキットで、
陸奥用の新規ランナーを複数用意することで、船首や舷側、艦橋ブルワーク
や航空作業甲板などの長門と陸奥との相違点を再現してあります。



↑また、この陸奥のキットは、長門では別売になっていた手摺用エッチング
パーツが最初から付属しているのが特徴です。これにより、別売りのディテ
ィールアップパーツをわざわざ買い足さなくても、キットパーツのみで、
かなりの精密ディティールを表現することができます


↑手摺パーツは最初から付属しているので、ハセガワ純正のエッチングパー
ツは今回はこの「戦艦 陸奥用ディティールアップエッチングパーツ」のみ
を使用しました。長門との相違点に的を絞ったパーツで、長門用のパーツと
組み合わせることで徹底したディティールアップが可能です。



↑「陸奥用ディティールアップエッチングパーツ」には、ハセガワ純正の
「戦艦 長門級ディテールアップエッチング ベーシックB」「戦艦 長門級
ディテールアップパーツ スーパー」を組み合わせるのが定番の手法ですが、
今回はライオンロアの長門用パーツセットを使用しました。




三笠用パーツを使用して以来、愛用しているこのメーカーのパーツセット
の長門用には合計12枚のエッチングパーツと真鍮砲身、防水布や高角砲用
のレジンパーツがセットされていて、大変豪華な内容になっています。
また、1944年当時の長門にコンバートできるよう、機銃やブルワークの
パーツが充実していて、1944年の長門を示す銘板も付属しています。
(1943年に沈没した陸奥に使用するにあたり、今回は一部の使用に留まりました)



ライオンロアのパーツ以外にも、今回は個人的に購入したホワイトエンサ
インモデルのエッチングパーツも使用しました。ハセガワパーツやライオ
ンロアパーツに含まれない、窓枠の再現に使用するのが主な購入目的です。
Wing&Rail様では現状では取扱のない商品なのですが、無理を言って使用を
承諾していただきました。 ホワイトエンサインパーツも、ライオンロア
パーツと同じく、1944年当時の長門へのコンバージョンパーツを兼ねた構成
になっています。 窓枠以外にも、短艇のディティールアップパーツが充実
しているのが特徴です。

ハセガワパーツ、ライオンロアパーツ、ホワイトエンサインパーツ以外にも、
今回は細々とした部分に社外パーツを使用してますが、それらは製作記の中
で追って紹介していこうと思います。



↑パーツのチェックを済ませた後、さっそく船体の製作を開始しました。製作
開始は2008年11月10日のことです。ハセガワの長門型戦艦は、1/350戦艦三笠の
発売以来、お馴染みとなった内部にフレームのパーツをたくさん組み込んで舷側
キャンバーを正確に再現すると同時に、船体の強度を確保する仕組みになっています。



↑パーツの精度が高いので、組み立ては接着剤なしでもスナップフィットの
ようにきっちりはまってくれます。



↑船体の左右をクランプでしっかりと押さえ、流し込み接着剤を流して数日
置けば、船体の張り合わせは完了です。船首および船尾の合わせ目はほとん
ど目立たないので、溶きパテを流してサンディングする程度の修正を施して
おきました。 また、台座固定するためのネジ穴の開口およびナットの埋め
込みも、この時点で行いました。



↑船体の張り合わせが完了し、次は舷窓をピンバイスで貫通させる処理を
施しました。ハセガワの長門型戦艦の舷側ディティールは、ブロック塀の
ような鋼板継ぎ目に賛否両論がありますが、大正9年9月に横須賀工廠で撮影
された写真では、確かにキットと同じように整然と並んでいるよう見えなく
もありません。また、バルジに関しては、改装の際に後付けされた部分だか
ら継ぎ目は互い違いに並んではいないという説もあります。詳しいことはわ
かりませんが、今回は、この継ぎ目はこのままとして、製作を進めることに
しました。



↑船体が組みあがり、甲板のパーツを載せると陸奥の全体像が見えてき
ました。同じスケールの金剛を完成させてまだ日が浅いこともあって、
同艦と比較してとても巨大な船体という印象を受けます。



↑実艦の改装の際に副砲が撤去された部分は、長門と陸奥で違いがありました。
船体パーツは、撤去部分がへこんだままになっている長門の姿を再現して
あるため、フラットに処理された陸奥を再現するため、陸奥用パーツを張
り付けてフラットにしました。 説明書では、製作作業終盤に取り付ける
ように指定されていたのですが、塗装工程を考えて最初のうちに取り付け
ました。



↑滑り止め鋼板はライオンロアのエッチングパーツです。説明書に不備が
あり、パーツと船体の形状が合わない部分があったので、現物合わせで張
りました。



↑この時点で、船体全体にサーフェーサーを吹きます。金剛の時は、湿度
の多い時期だけに苦労しましたが、今回は乾燥している時期とあって、埃が大敵
となりました。エアブラシで薄塗りを繰り返し、埃がついたときには完全に
乾かしてから1000番程度のサンドペーパーで落として再塗装・・・という作
業を何度も繰り返して地道に仕上げていきました。



↑次は船底色の塗装です。定番色のMrカラーNo.29艦底色を塗装しました。
後ほど外舷色と塗装した際に、下地の船底色が乗っている部分と乗ってい
ない部分に、発色に差が出てしまわないよう、船底を塗装する際には船体
全体にムラなく塗るようにするのがHIGH-GEARed流です。



↑船底色が乾いたら、船底をマスキングして外舷色の塗装に移ります。



↑今回、外舷色に使用したのは、GSIクレオスMr.カラースプレーのSJ32
「横須賀海軍工廠色」です。スプレーのままだと粒子が粗いので、今回も
ビンに移してエアブラシ塗装しました。色合いはMrカラーNo32「軍艦色」
に非常によく似ています。軍艦色なら最初からビン入りで買えるので、
ひょっとしたらそちらで充分だったのかもしれません(笑)。



↑外舷色を塗装し、マスキングを剥がせば綺麗に塗り分けられた船体が姿
を現しました。



↑船体の塗装の次は、船底へのスクリューシャフトの取り付けです。今回は、
金剛のときに引き続いて、Wing&Railオリジナル商品のスクリューシャフト
を使用しました。ハセガワキットに合わせた長さにカット済みの真鍮パイプ
なので、純正シャフトに置き換えるだけで質感と真円度の高いシャフトを再
現することが可能です。



↑右がスクリューシャフトのパーツです。芯出しを行うために、外径1ミリ
の真鍮線(中央)を通して軸にしました。(左)



↑シャフトブラケットは、シャフト部分を切り取り、軸を通す穴あけ処理を
行ったあと、別に塗装しておきました。



↑同じく、別に塗装しておいた主舵とスクリューシャフトを取り付けます。
完成後に船体に艶消しコーティングを施す関係で、艶がほしいスクリュー本
体の接着は最後にまわしました。 陸奥の舵といえば、呉の「大和ミュージ
アム」に主砲身、スクリューや旗竿、主錨などと一緒に実物が展示されてい
るため、実際に目の前で見たことがあります。他にも、「船の科学館」での主砲
身、「靖国神社遊就館」での副砲と、これまでさまざまな場所での陸奥の装
備品との出会いがありました。






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