フジミ 1/350
高速戦艦『金剛』製作記
↑フジミの1/350戦艦金剛は、船体に無数の鋼板継ぎ目がモールドされて
いて、在りし日の高速戦艦の船体を実感的に見せてくれます。
船体の塗装とスクリュー、舵の取り付け
6月8日、ようやくDXパーツが手元に到着し、製作準備が整いました。
ディティールアップされた各部品の受け皿となる船体の製作も、いよいよ
本番です。

↑今回、外舷色に塗装に使用したのは、タミヤのTS67
「佐世保海軍工廠グレイ」です。金剛は晩年、佐世保
での改装や整備を繰り返しているようですので、1944
年時点での塗色は佐世保工廠標準色ではないか?と想
像しています(証拠はありませんが)
タミヤカラーはエアブラシ吹きに適したアクリル樹脂
塗料が、スプレー缶でしか発売されていないので、今
回はやむなくスプレーカラーを購入しました。

↑とはいえ、スプレーをそのまま使うのでは霧も荒く、
細部の塗装がやりにくいので、ビンに移してエアブラシ
吹きをすることになりました。スプレーから噴出された
塗料は気泡をたくさん含んでますので、使用する前に
充分に攪拌してエア抜きを行わないと、ペイントミキ
サーなどを使用したときに塗料が吹きこぼれる危険が
あるので注意しましょう。
なお、船体を含めて全てのパーツは、塗装前に一旦中性洗剤で脱脂
してから塗装すると、塗料の乗りがよくなります。
その際、あまり強力な脱脂剤(ブレーキクリーナーや、レジンキット
用のウォッシング剤など)を使用すると、樹脂の成分を構成する脂分
まで抜けてしまい、プラの弾力が失われて破損の可能性が出てくるの
で注意が必要です。プラの洗浄には、台所用洗剤くらいが適当です。

↑船体の洗浄が終わったら充分に乾燥させ、下地のサーフェーサーを塗装します。サフを
吹くと、アラが見えてくるので、気になるところが見つかれば、この時点で補修しておけ
ば、後の作業が楽になります。画像は、エッチングパーツに交換するラッタルのモールド
を削り取っているところです。

↑次に、船体全体にGSIクレオスのNo29艦底色を塗装しました。完成後に船底色が見えて
くる部分は、吃水線下のみなので、本来は吃水線下だけの塗装でも良いのですが、発色の
バランスを良くしたいので、今回は全体に塗装しました。
塗装の際には船体が非常に大型で、乾燥ブースなどに入らないために、埃を噛むこともあ
りますが、そんなときはあわてずに塗料が完全に乾くまで待ち、2000番程度のサンドペー
パーで落としてから、塗装を再開・・・という具合に作業を繰り返していけば、最終的に
は埃のないきれいな船体ができあがります。
そのためには、塗料一度に厚塗りしすぎずに、薄く塗っては乾かし、薄く塗っては乾かし
・・・という作業を繰り返すことが重要です。 今回の塗装は梅雨入り直後だったことも
あり、エアコンのドライモードと、空気清浄機を全開にした室内での塗装となりました
(健康のためにも、換気ブースとマスクは必須アイテムです)。

↑船底の塗料が完全に乾いたら、今度は船底をマスキングして吃水線上を外舷色で塗装
します。マスキングテープは、塗り分け部分に6mmのテープを使用し、その下は10mm、
20mmと、順番に太くしていきました。

↑少々写真の色が悪いですが、これで船体の塗りわけは完了です。金剛は舷側の副砲周り
が複雑に入り組んでいるので、エアブラシのエア圧を弱めに調整し、入り組んだところに
色を入れてから、全体を塗装するとムラなく仕上がります。

↑今回は船体にはあまりディティールアップは施していないのですが、スクリューシャフ
トのみ、Wing&Rail様のオリジナル商品に交換しました。使用したのは「1/350戦艦金剛用
スクリュー軸」です。商品には、このような取り扱い説明書が付属しています。

↑パッケージには、2006年にHIGH-GEARedが製作した「1/350戦艦大和 徹底ディティール
アップ決定版」の画像が使用されています。当時は市販の真鍮パイプからスクリューシ
ャフトを自作して使用したのですが、その後、同様のシャフトがWing&Rail様から商品
としてリリースされました。真鍮パイプの切断は、やったことのある方ならご存知と思
いますが、真円度を犠牲にせずに長さを均等に整えるのが大変難しい作業ですので、設
備の整った業者からの精度の高いパーツリリースは非常に助かります。

↑これは、Wing&Rail製金剛用シャフトの切断面です。Φ1.5のパイプの切断は、カッ
ターでやっていてはなかなかこのようにはいきません。内径が正確にでているので、
今回はこのシャフトに芯棒を通してセンター出しに使用してみることにしました。

↑芯棒に使ったのは、Φ1の真鍮棒です。シャフトの中に通すことで、センターを
正確に出すことが可能です。

↑下が純正パーツ、上が純正シャフトを切り取り、Wing&Rail製シャフトに交換し
たものです。パーツの真円度が高く、パーティングラインもないので仕上がりがス
ッキリしました。また、地色をそのまま使用することで、本物の金属の質感も楽し
めます。

↑船体側のブラケットは、シャフトの取り付け部分にΦ1.1の穴をあけ、シャフトの
受けとしました。

↑シャフトブラケットは実感的な形状をしていますが、バリとヒケが大きく、思いもか
けない場所に穴が開いているので、パテで修正する必要がありました。

↑スクリューにも同じように穴が開いています。パテで埋めるのが難しい場所なので、
ゼリー状の瞬間接着剤で処理しました。

↑ブラケットをそれぞれ塗装し、未塗装のシャフトとあわせて接着しました。舵には
最初から鋼板継ぎ目のモールドが入っているので、ディティールアップの必要はあり
ません。船体はのちほど艶消しのクリアーをかけるので、光沢仕上げのスクリューの
取り付けは後回しにしました。

↑繊細な鋼板継ぎ目モールドの効果もあって、力強い船体に仕上がりました。