1/700スケール 戦艦 三笠
フォーサイト シールズモデル製インジェクションキット











SealsModels 1/700

このギャラリーのメインは日本海軍艦艇ですが、大半は太平洋戦争
に参加した艦艇でした。

と、いうのもやはり1/700でモデル化されているものメインがWW2時代
中心であることが主な理由なのですが、最近はシールズモデルという
メーカーから非常に完成度の高いインジェクションキットで日露戦争
時代の艦艇が次々と登場し、モデラーを楽しませてくれます。

このキットはリリース直後に一度組んだのですが、最近になってピッ
トロードから日露艦艇用エッチングパーツがリリースされたので、こ
ちらを使ってディティールアップを施してみました。



戦艦三笠は1902年に英国ヴッカース社にて建造され、日本海軍が当時
日本の海の守りとして構成した六六艦隊最後の戦艦であるとともに、
当時世界最強の砲力と防御力を備えた当時 世界一の戦艦でした。

日本海軍連合艦隊の旗艦に就役した三笠は、日露戦争開戦以来数々の
戦闘に参加し勝利を収め、遂には日露戦争の雌雄を決めた、日本海海
戦において、東郷平八郎連合艦隊司令長官の陣頭指揮のもとに、兵力
2倍のバルチック艦隊を迎え撃ち、これをほぼ全滅させると言う大勝
利を日本海軍にもたらした名艦として知られ、現役を退いたあとは、
ワシントン海軍軍縮会議において記念艦として横須賀に永久保管され
ることが決まり、太平洋戦争後は米軍に接収されつつも日本の手にと
りもどされ、三笠保存会によって保存されて現在ではHMSビクトリー、
USSコンステチューション(コンステレーション)とともに
『世界3大記念艦』として、その勇姿を横須賀に残しています。

HIGH-GEARedも以前に2回三笠を訪れたことがあるのですが、そちらの
レポートはこちらに掲載してあります。


↑同時代に活躍した二等巡洋艦橋立とのツーショット

ベースにしたキットは以前製作の橋立と同じレジンキットなどで日露戦争
時の主要艦艇を数多くリリースした実績をもち、ここ数年インジェク
ションキットの業界にも進出してシャープなモールドと正確な考証で
評判の高いフォーサイト、シールズモデルのインジェクションキット
です。

このメーカーのキットは船体を左右に分割し、甲板パーツなど
ギ装以外の船体パーツで大きくわけて5つにわかれたパーツ構成で、
それまで三笠のキットとして有名だったR社やK社のキットでは再現で
きなかった75mm単装砲装備の副砲甲板の表現や、艦橋基部内の通路の
表現など、実艦に順じた船体構造となり、それまでは船体に砲身を刺
し込んで表現するしかなかった舷側の15、2cm単装副砲の砲座と砲尾
まで再現されるという、実艦を隅々まで見学した人間から見てもまさ
に文句のつけどころのない名キットと呼べるものです。


↑レジンキットなどでは再現不可能な副砲甲板も立体感のある仕上がり
になっています。天蓋支柱も実艦に基づいたディティールになってい
ます。艦載艇は細かく塗り分けました。

三笠のディティールアップは3月中旬にリリースされたばかりのピッ
トロードの日露艦用エッチングパーツを主に使用し、ここから手摺以
外に前後の艦橋構造物、フライングデッキガーター&フライングデッ
キ支柱を使用、フライングデッキ上の手摺およびボート甲板上の手
摺のみ、接着強度の関係でトムズモデルワークスの2段手摺エッチン
グパーツを使用しています。


キットでは省略されているフライングデッキ支柱です。支柱だけで
なく、裏面のガーターも一体となって再現されています。

艦橋窓の開口は艦橋構造物のモールドを削り取った上でそのものをエ
ッチングパーツに交換することで行い、全部および後部の艦橋壁面お
よび天蓋部分がエッチングパーツになり、天蓋上の戦闘指揮所には専
用の手摺パーツがつきます。

当時、日本の海の守りと言われた30、5主砲の砲身はスケール性に
あわせて0、4ミリの精密ピンバイスで開口して実感を高めました。

舷側は防雷網支柱など、素晴らしいシャープなモールドが施されて
いるので、これをそのまま使用し、後部甲板に昇降用のラッタルを
装備してスケール感を出しました。


↑このキットの最もすばらしい部分のひとつ、舷側のモールドおよび
副砲などの様子、後部艦橋のタラップや後部艦橋周りの立体感も
わかる画像です。

船尾のスターンギャラリーはこれまでは効果的なディティールアップ
方法がなかったのですが、今回はピットロードのパーツの登場で、
資料映像や現在の記念艦でも見る事ができる菱形のメッシュ構造に
なったスターンウォーク手摺を再現することができました。通路部分
にはちゃんと滑り止め鋼板がモールドされています。


三笠の特徴のひとつであるスターンギャラリーの手摺です。

空中線の再現には今回は0、6号釣り糸(太さ0、128mm)を着色して
使用しました。取りつけは全て瞬間接着剤によるものです。


↑戦艦三笠全体像


**総括**

戦艦三笠は以前に製作したアールシーベルグのレジンキットをはじめ
として、PHOTOGALLERYの実艦見学旅行など、HIGH-GEARed's HOBBY
WORKS!!に非常に多く登場する戦艦です。

実際に記念艦として残されているこの名艦への思い入れは、自分だけ
でなく、このキットを製作する全てのモデラー、そしてこのキットを
製作したメーカーの方々の情熱と共通するところがあると思います。

キットのできもさることながら、艦橋本体を交換してしまう今回の新
方式のエッチングパーツの登場によって、それまではレジンキットで
しか再現することのできなかった三笠の勇姿を手軽に楽しめるように
なり、まさに艦船モデラーとしての喜びを噛み締めながらの製作です。

シールズモデルからは、今回のこの三笠と以前にアップした橋立をは
じめ、喧嘩彦之丞こと、第二艦隊司令長官上村彦之丞中将が座乗し、
ウラジオ艦隊捜索などの指揮を取った一等巡洋艦出雲など、日露戦争
で有名な各艦が次々とラインナップされています。

たくさん集めて日露戦争時代の連合艦隊華やかなりし時代の勇姿を再
現するのも面白そうです。

ハセガワ1/350 戦艦三笠2回目 ファインディティール仕様の製作記はこちら

小西製作所 1/300 戦艦三笠金属モデルキット製作記はこちら

ハセガワ1/350 戦艦三笠インジェクションキットのギャラリーはこちら

アールシーベルグ1/500 戦艦三笠レジンキット製作記はこちら

記念艦みかさ見学の旅行記







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