2010年秋の奈良模型愛好会第三回展示会のカーモデルの小テーマは「イギリス車」です。
奈良模型愛好会のサブテーマ的には「ロータス」を推しているのですが、少々ひねくれ者のレーシングカーファンのケがあるHIGH-GEARedは、もうひとつの英国名車メーカーとも言える、レーシングコンストラクター「ローラ」社製のフォーミュラカーを製作しました。しかも、ヨーロピアンではなく、アメリカンレーシングカーというチョイスになります。
「LOLA CARS」はチームにマシンを供給する大手シャシーコンストラクターで、F-1ファンにはあまり馴染みはないかもしれませんが、過去には「ハース」「ラルース」「スクーデリアイタリア」などのF-1マシンの設計を行っていることもあり(短期間ですが独力参戦も経験しています)、そういう意味では同じシャシーコンストラクターのレイナードやダラーラなどと同様の「隠れ名車メーカー」と言えます。
また、F-1以外のサーキットレース(F3、F3000、インディー、スポーツプロトタイプ)においては、むしろローラの名前を目にすることがないというくらいお馴染みのメーカーとあって、HIGH-GEARedも少年時代から親しみを感じてきていました。
今回製作したキットは、静岡ホビーショーのフリーマーケットで入手したモノグラムのキットで、箱には「STPグラナテリチーム」のマシンであることが書かれています。
「グラナテリ??」って名前だけ聞いてもピンときませんが、あの有名なガスタービンカーを参戦させたチームといえば、モーターファンにはおなじみです。
しかしこのキット、ローラということしか書かれておらず、年式や形式、ドライバー名等は一切書かれていません。
インディ500はHIGH-GEARedは1990年からテレビ(当時は地上波で実況中継されていました)観戦をするようになっていたのですが、シャシー形状はもう少し古いタイプに見えたので、海外サイトでカーナンバーから検索したところ、88年のインディ500に出走した元F-1ドライバーのロベルト・ゲレーロのマシンだということが分かりました。
ゲレーロというドライバーは後にポールシッターも経験していますし、モントーヤが出てくるまでは、コロンビアの速いドライバーと言えば、彼のイメージでした。
レースでは残念ながらゼロ周リタイヤに終わったようですが、当時完走できなかった悔しさを、製作で晴らすことができたと個人的に思っています。
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