ロータス エスプリ SPORT300










モノグラム 1/24 

2010年秋の奈良模型愛好会第三回展示会のカーモデルの小テーマは「イギリス車」です。

奈良模型愛好会のサブテーマでは「ロータス」を推している関係で、今回はロータスのエスプリを製作しました。

エスプリと言えば、ロータスのロードカーでは名車、ヨーロッパの後継車に当たり、現在でも大変人気が高く、また大変息の長かった車種ですが、なぜか長年良質キットに恵まれず、先代のスタイリングのキットがニチモから、ニューシェイプのキットがモノグラムからリリースされていただけで、これらは残念ながら現在では絶版になってしまっています。

今回製作したのはモノグラムのニューシェイプを持つ『SPORT300』のキットですが、絶版キットのため、Yahoo Auctions!にてプレミア価格で落札しました。 

パーツの合いやどことなく怪しげなプロポーションなどに苦労しましたが、なんとか完成し、展示会出展という目的は果たすことができました。





ロータス エスプリ SPORT300は、IMSAシリーズに参戦したエスプリX180Rのノウハウから生まれたグレードで、64台のみが生産された限定車両です。エンジンは直列4気筒ターボで304馬力を誇り、最高速度は270k/hを発揮しました。



ボディーカラーの選択に迷ったのですが、結局ロータス25を製作した時に余っていたレーシンググリーンを使用しました。実車においては、このカラーのエスプリSPORT300の設定はないと思われますが、ロータス栄光の時代を飾ったカラーリングだけに、似合うんじゃないか?と考えて設定しました。 また、ボンネットのエンブレムはキットのデカールが(経年ではなく品質的に)使い物にならなかったので、プリンターで自作したものを貼りつけました。



スポーツカーファンの間では良く知られている事ですが、実車のエスプリのテールランプは、AE86レビンからの流用品(トヨタ純正部品)です。エンジンフードは開閉可能で、閉めた状態でもそこそこチリはあっています。ルーフはサンルーフとノーマルルーフが選べますが、今回はサンルーフを設定しました。



キットはバックボーンフレームとキャビンを独立して組み立て、完成後にもフレームを取り外して展示できるような設計ですが、フレームにキャビンを乗せただけではホイールディメンジョンがまるで合わないので、接着の後、現物合わせで調整を重ねる事になりました。



キャビンとフレームを固定したところです。ダッシュボードの一部はボディ側に一体成型されているため、ボディを先に接着しなくてはメータークラスターが取り付けられず、また、ウインドウガラスはボディとキャビンを接着してから取り付けるという、非常に特殊な分割構造が採り入れられています。



ボディ裏側。サスペンションはアッパーアームとロアアームが別々に表現されるフォーミュラカー並みの設計ですが、車高を合わせるため、ストラットとアップライトの取り付け部を合わせる事がどうしてもできませんでした。ショックを切り詰めれば出来るのかもしれませんが、今回は妥協しています。


**総括**


奈良模型愛好会の第三回展示会のカーモデルのテーマがロータスとイギリス車に決まった時、自分は以前に製作したロータス25があるので、ロータス車製作に関しては今回は見送って、同じ英国製レーシングカーのローラのマシンを複数作る方向でいったん方針を決めたのですが、友人のとみたけ氏に、エスプリのLM-GT仕様の1/43キットを完成させたものを見せて頂いた事に触発され、自分もなんとかエスプリを作りたいと思うようになりました。

キットはハセガワが輸入していたモノグラムのキットがあり、ずいぶん前に絶版になっていたので、入手に苦労しましたが、Yahoo Auctions!にて落札し、ようやくスタートラインに立つ事が出来ました。

しかし、本当の苦難の道のりはむしろここからで、バックボーンフレームとキャビンとボディを完全に別構成した独特の構造により、車高やトレッド、アライメントなどのホイールディメンジョンが全く合わず、またシャシーも組みあげると若干ねじれたようになってしまって4輪がちゃんと着地せず、シャシーをねじ曲げて修正(修正後、キャビンに接着する事で再び新たなねじれが発生し、再調整)するなど、予想を超える苦労を伴う製作となりました。

いろいろと調整を重ねてなんとか4輪が着地しましたが、それでもどことなく車高が高く、またボディも若干ナローで背が高く見えます。 シャシー構造を再現するために設計に若干無理が出ているようですので、ここはある程度単純な構造でもいいから、正確なプロポーションを再現したキットであればと思わされました。

しかし、ニューシェイプのエスプリはHIGH-GEARedの少年時代からの長年の憧れだったので、憧れの車を製作する機会が出来たことは、大変嬉しく思っています。 完成品は至近距離で見られると少々辛いものがありますが、いつかはリベンジしてみたいと、そう思わされるキット内容でした。



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