木製帆船模型
サン・ファン・バウチスタ
右舷側がカットモデルになった、珍しい趣向のものです
帆船模型への憧れ
HIGH-GEARedは生まれも育ちも完全な内陸部の山育ちで、親戚縁者に船乗りや港湾関係者もな
く、船には全く縁のない環境で生きてきたのですが、その中でどうして船に興味をもつことになった
かというと、そこには父親の影響が色濃くあるのだと思います。
HIGH-GEARedの父は、HIGH-GEARedと同じく多趣味の人間で(車と演奏活動には興味がない
ようですが)、特に映画と本と工作が好きで、中でも海洋冒険小説と船や飛行機の模型が好きでした。
現在は退職し、余暇を利用してステンドグラスのデザインおよび製作という高尚な(笑)趣味を
やっているこの父親は、20年程前に木製帆船模型が流行したおり、愛読していた海洋冒険小説
などの影響もあってか、木製帆船模型の資料や書籍などを買いあさり、仕事に対する集中力を
試すという実験もかねて、実際に模型製作に挑戦していました。
その際に完成したのはマストやヤード、セールなどを付けた帆船の模型ではなく、木製帆船模型と
同様の構成で作られたトロール漁船「ノーズカップ号」のキットだったのですが、実物の船と同じように、本物の
木の板材を一本一本、現物あわせで曲げてフレームに取り付け、船体を作っていく様子を見て、
HIGH-GEARedも子供ながら「大人になったらこんな本格的な船の模型を作りたいな〜」と憧れたものでした。

↑昭和57年、HIGH-GEARedの父が39歳の時に完成させた「ノーズカップ NORD CUP(デンマーク
ビリングボート社製)」 少し痛みが来てますが、平成18年現在も健在です。
その後、父は本格的な帆船に取り組もうと、コーレル社のガレオン船「ハーフムーン」および戦列艦
の「ル・ミラージュ」を購入したのですが、残念ながら仕事が多忙になったことも手伝い、完成すること
はありませんでした。
せっかくノーズカップを完成させたにも関わらず、本格的な帆船が完成することがなかった様子を
みて、子供ながらに完成を楽しみにしていただけにもったいないという思いが強く、「じゃあ自分が
最初に完成させてやる!」という気持ちを強く持つようになりました。

↑20年近く、この状態のまま放置されているハーフムーン号です。まだ下張りの段階ですが、
年月を経て味のある色に変化してきました。(笑)
それから20年あまりが経ち、多趣味なHIGH-GEARedは興味の対象もあちらこちらに移りながら現在
に至るのですが、やはり子供の時に抱いた憧れというものは、大人になっても持続するようで、
帆船模型への興味が消えることはなく、暇さえあればネットなどでもいろいろと情報を収集していく
ことになりました。
大阪キディランドの帆船模型売り場が閉店になる時には、投売り状態になっていたキットをストック
するなど、「いつかは作ろう」という環境も整えていきました。

↑倒産品として安くで入手できた(イタリア製)マモリ社のポーツマス号。18〜9世紀の英国
の私掠船(英国政府公認の海賊船)だそうです。比較的小型で、初心者にも親しみやすそう
に思えました。

↑中身はこのようになっています。フレームはカットされ、金属製のオーナメントが
入っていますが、あとは木材だけというもので、図面も英文のみのため、初心者には
なかなか手ごわいという印象をもたざるをえませんでした。
現在は艦船模型で忙しいこともあって、片手間に挑戦できるようなものでもないので、いつか暇がで
きたときにでもじっくり取り組もうと考え、また数年・・・(笑)。
木製帆船にかかる余裕がないため、プラ帆船などで一種の代償行為として作品を仕上げて
いたある時、書店でこのようなものを見つけました。
↓

↑全国の書店で大々的に売り出されていたので、このパっケージに見
覚えのある方もおられるのではないでしょうか?(笑)
パートワークマガジンで有名なデアゴスティーニ社から出版されていたもので、毎週付属してくる
パーツを解説書どおりに組み立てていけば、100巻完結時には誰にでも豪華な帆船模型が完成
できるというものです。
帆船模型の難しさを、見聞きしかしてないとはいえ、ある程度知っている自分には、「ちょっと話が上
手すぎない???」という感もあったのですが、船の雰囲気は「誰が見ても帆船」という雰囲気で一般
ウケするタイプでもあり(世間で海賊船と言われるとこのような印象でしょう(笑))、なかなか好みのイメ
ージだったし、右舷側は内部が見えるカットモデルということで、「一粒で二度おいしい」感がありました。
輸入キットは英文解説書の翻訳が面倒で作業に集中しにくかったため、高額ではありますが、製作
過程を写真入にて和文で親切丁寧に解説してくれる、こういうマガジンをきっかけに基本テクニックを
身につけ、キットにかかるのはそれからにしようという気になり、購読を決意しました。(同じような経緯で
始められた方も多いのではないでしょうか?)
マガジンにはパーツと解説書のほかに、帆船の歴史を詳しく解説した書籍が毎号付属し、また、日本
の法人がちゃんと管理しているものだけに、輸入キットで多い、パーツの欠品や図面の不確かさなどは
ないだろうという安心感もあり、これが木製帆船第一号製作に向けてのきっかけになりました。
(しかし残念ながら、この読みはこの後、あらゆる点で外れていたことが分かりました。また、マガジン
形式ゆえのメリット、デメリットもその後いろいろと見えてきました。詳しくは製作記にて)