1/350戦艦大和リニューアル版製作記、今回はポントスモデルの真鍮挽物パーツを使用した全金属製マストと、主砲、副砲の砲座です。 まず、マストですが、上記しているようにポントスモデルの真鍮挽物パーツを使用して組み立てます。 従来キット用としては、フクヤが以前に真鍮のマスト用素材を出していましたが、マストという商品名を名乗りつつも、内容はただのテーパー真鍮線が3本入っているだけのものでしたので、今回のような専用設計のパーツ登場は大変助かります。 |
↑ポントスモデルのマスト用パーツ。ディティールアップ効果が非常に高く、ポントスモデルパーツで機銃身と並んで最も感動したパーツです。支点になる部分には、専用のレジンパーツが用意され、瞬間接着剤だけでも充分な強度が確保できるように工夫されています。 真鍮挽物のパーツはみんな良く似ているので、一見しただけではどれがどのパーツになるのか?分かりにくさはありますが、組立説明書の最下段に原寸大のシルエットによるパーツ番号を記した図が記載されていますので、ひとつひとつのパーツをそれにあてがって確認しながらやれば失敗もありません。 |
↑ 大和型戦艦のマスト形状を理解しているなら飛ばしてもいい作業なのですが、形状や構成を改めて理解するためには、キットパーツを組み立てるのが一番です。 リニューアル前の従来キットとは、三脚支柱基部の構成が前後逆になっていることをはじめ、かなりの違いがありますのでご注意ください |
↑説明書通りに組み上げた三脚マスト。ラッタルはライオンロア製で、十三号電探はタミヤ製としました。 挽物パーツの組立は特に難しくはありませんが、左右のヤードのパーツは右用と左用がありますので、間違えないように気をつけましょう。 また、形がいびつになっていないか?角度はおかしくないか?を確認しつつ作業を進め、もし横から見てマストの角度がキットパーツより立っていたり、寝ていたりした場合には、支柱を一部短く加工するなどして調整します。 十三号電探が垂直に立てば、マストの角度は正確と言えますので、そのように調整しました。 続いて、主砲および副砲の砲座の製作です。 |
↑↑まずはプラパーツをキットの説明書通りに組み上げ、ディティールアップを始めます。 従来キットの砲座のパーツは甲板と一体でしたが、リニューアル版では別パーツとされたため、加工もディティールアップも大変やりやすくなりました。また、補強板の取り付けガイドもモールドされているので、以前のように分度器や角度定規に頼らなくてもリベットのエッチングを正確に貼り付けることができます。 |
↑エッチングパーツの取り付けは、補強板にタミヤパーツを使用した以外はほぼライオンロアパーツで統一していますが、説明書では第一副砲塔の砲座のパーツ取り付け指示はあるのに、第四副砲塔の砲座と第二主砲塔の砲座後部の給気口周りの取り付け指示はイラストも含めてすっぽり抜け落ちてました。 そこで、缶室給気口のエッチングは形状の合うパーツを自分で探して貼り付け、手すりは(説明書の情報なしでは判別が難しかったので)、ポントスモデルパーツを使用しています。 ライオンロアパーツの説明書の不備はこれまでも記載していましたが、工程半ばで現在までに22箇所の間違いを見つけており、それらの間違いは見つけ次第、説明書の改訂を行いながら作業を進めています。 ライオンロアのパーツは全パーツを使用しているわけではないので、潜在的にはまだまだ間違いがある可能性があり、この点、モデラーとしては少々恐怖を感じています。 どこのメーカーも、人も時間も足りない環境で開発している事はある程度分かっているつもりではあるのですが、ユーザーはそんな作り手の立場までを考慮してくれるとは限らないので、「高価なパーツを買ったのに組めなかった」という悪い印象ばかりが残らないかと、少々心配になったりもします。 せっかく素晴らしい技術を持ち、素晴らしいパーツを作ってくれているのですから、説明書の不備でパーツの価値まで落ちてしまったらもったいないですし、この問題、なんとかならないかと思います。 少々愚痴っぽくなりまして申し訳ございません。 次回は船体と甲板です。 |
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