1/700スケール 戦艦 武蔵 最終時
TAMIYA製インジェクションキット改
タミヤ 1/700改造
HIGH-GEARed HOBBY WORKS！！では、戦艦大和の作例が多いことも手伝って
か？ 「武蔵は作らないの？」「武蔵も載せて欲しい」という内容のメールやBBSへの
投稿を頂くことが多く、武蔵は個人的にも思いいれのある船ですので、いつか精密な
作例を掲載したいと思い続けていただのですが、なかなか機会が来ることがなく、今回
の製作は2002年以来、4年ぶりの製作となりました。
前回の製作と比較すると、資料的な下地がしっかりできており、製作ご依頼者の方の
理想の姿もはっきりしていたため、迷うことなく製作を進めることができました。
まず、前回の作例との違いですが、ピットロードの武蔵最終時のコンバージョンキット
と、ゴールドメダルの大和、武蔵用エッチングパーツを組み込むところまでは同じです
が、今回は考証に忠実に、甲板を黒塗装とし、同作戦時の大和の写真で確認されて
いる、防水区画の白表示を書き入れました。
艤装の配置は、「戦艦武蔵の最期」のCG資料を参考に、ピットロードのコンバージョン
キットの解説の配置より多少アレンジして、単装機銃を機銃射撃指揮装置に置き換える
などの変更を行いました。
また、ディティールアップ面も、前回の作例より多少進め、航空機運搬軌条および
航空作業甲板支柱のエッチング化を行いました。
↑錨鎖はフラグシップの精密チェーンです。甲板塗装は雑誌の作例と参考に、原色
より少しコントラストの弱い塗料を自分で調合して使用しました。防水区画の白表示の
位置は、連斬模型大和の考証を参考にしました。
↑主砲砲身はピットロードコンバージョンキットに付属の真鍮砲身を使用。手摺＆ラッ
タル類は、ゴールドメダル製で、1/700大和型戦艦のオーソドックスなディティールアッ
プを施しました。
↑中央構造物の機銃甲板およびブルワーク類は、全てピットロードのレジンパーツで
す。高角砲射界制限枠は真鍮線による自作、煙突は開口し、ゴールドメダルのエッチ
ングパーツで出口フィンを再現しました。
↑エッチングレール化した航空機運搬軌条。使用したパーツは前回1/700大和作例
と同じ、ジョーワールド製のパーツです。
↑ちなみにジョーワールドの航空作業甲板支柱は残念ながら絶版となってしまいま
した。せっかく気の利いたパーツだと思っていただけに残念です。（先日モデルアート
増刊号で使用例が紹介されたばかりだけに、再販が待ち望まれます）
＊＊総括＊＊
武蔵の作例が見たいとリクエストを頂いておりました皆様、お待たせしました。
今回の武蔵はおおむね、CG資料を参考に製作したため、現状ではかなり新しい考証
のものに仕上がったと思います。
大和と比べると武蔵の情報が少ないのは残念なことですが、こうしてみると、大和とは
また違った魅力が見えてきて、1/350でもいつか新しい考証に準じた精密な武蔵を
製作してみたいという思いが強くなりました。
ところで、この武蔵の製作中、沖縄に向かう大和の出撃5時間前の新写真発見のニュ
ースが入ってきました。 真上からの比較的鮮明な画像であることから、これまでの戦
闘中の参考画像などと比べると、大和型戦艦の船体形状や、各部の様子が良く分か
ってくることと思います。
まだ解析が進むのは先のことになるのでしょうが、こうして大和の研究が進み、また進
めるために多くの方が尽力されていることは、我々艦船模型ファンには大変心強く
思われますよね。
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