トランペッターモデル 1/350重巡洋艦プリンツ・オイゲン 










Trumpeter 1/350

**実艦について**


重巡洋艦プリンツオイゲンの艦名は、オーストリア軍人プリンツ・ オイゲン・フランツ・フォン・サヴォイア=カリニャーノに由来します。

1938年に進水し、1941年のデンマーク海峡海戦においては英国戦艦 プリンス・オブ・ウェールズに大打撃を与える殊勲を残しました。

以降、 幾度もの被弾や事故を経験するも、終戦までを生き延び、戦後、ビキニ 環礁において核実験の標的艦として使用された際にも、二度に渡る原爆の 被弾に耐え続け、沈むことのなかった強靭さでも有名です。


**キット紹介および製作について**


この作品は2010年秋に、ボークスホビースクエア京都で予定している「奈良模型愛好会第三回展示会」に出展する目的で製作したものですが、展示会終了後には販売の予定を立てております。 この完成品をご希望の方がおられましたら、メールフォームのページ等からお気軽にお問い合わせください(展示会終了後になりますが、全国発送いたします)。

キットはモノクローム扱い(姉妹艦アドミラル・ヒッパーはトランペッター扱い)のもので、船体上下が分割された構成です。

今回は1945年仕様のキットをライン演習出撃時に設定変更したため、艤装にいくつか変更を加えました。

設定変更の改造内容は、主にバルチックスキーム塗装と、機銃の省略(取り付け穴の穴埋め)とマストの長さの変更です。

また、1945年の状態では、探照灯は後部マストの2基のみなのですが、ライン演習時には、その後機銃に載せ替えられたスポンソンに3基の探照灯が載せられていたようですので、こちらはジャンクパーツで補てんしました。

対空兵装も小変更があり、ライン演習時には連装機銃が載せられていたようですが、キットには単装か4連装の機銃しか入ってなかったので、エデュアルドのエッチングパーツを使用しました。 高角砲射撃式装置のシールドは、付けた状態で再現しています。

あと、エッチング付きキットなのに、なぜかレーダーが(抜けてない)プラパーツしかなかったので、エッチングメッシュで自作しました。





主砲塔上面色はカーマイン塗装としました。この塗装は、バルト海での識別用塗装で、大西洋においてはクロームイエローが使用されることになっていました。 防空指揮所周りのヤードは、なぜかキットでは省略されていたので、真鍮線で自作しました。



船体中央部の様子。画像ではそれほど目立ちませんが、垂直面と水平面は塗り分けました。ドイツ艦は構造物上部にも木甲板が敷き詰められているため、かなり細かい塗り分けが必要になりました。



主砲身は、FUKUYAの真鍮砲身(ヒッパー用)、スタンドはWing&RailModelsのアクリル台座と金属スタンドセットを使用しました。



吃水線上のみのトリミング。こうしてみると、ビスマルクを横に縮めたような艦容をしていることがわかります。


**総括**


先日の1/350戦艦ビスマルク製作の流れで、今回は1/350にてドイツ艦の製作が2作続きました。

1945年仕様のキットを1941年仕様(中でもピンポイントにライン演習時)に変更するために、今回特に悩んだのは塗装です。

主にビスマルクの資料を参考にすることになるのですが、ライン演習にむけて、ゴテンハーフェンを出港した5月18日の段階では、まだバルチックスキームは上部構造物も残されていて、グリムスタットフィヨルドに停泊した時には上構のバルチックスキームが消され、フィヨルドを出港した際には舷側も消されていたということです。

プリンツオイゲンの場合は、主砲搭上部の塗装はカーマイン塗装という説と、ダークグレーという説があるようで、たしかに18日に撮影されたという写真では主砲搭上部が暗い塗装に見えます。(ただし、白黒ですので赤か暗いグレーかが非常に微妙です)

21日にカルバネス湾に投錨した際には、プリンツオイゲンもビスマルクと同様にバルチックスキームのオーバーペイントが施されていたようですので、今回の『舷側のみバルチックスキーム』という仕様は、5月18日の出港から、21日の投錨までの、三日間限定カラーということになります(笑)

問題は主砲搭上部の色ですが、カルバネス湾では主砲搭は全面ライトグレーにオーバーペイントされたという説があるので、大西洋海域で使用されるイエローに塗装されたのはこの段階で、カルバネス湾到着まではカーマインが正しいのかな?という結論に最終的に至りました。 

いろいろと理論的なことを書いているようにも見えますが、最終的にこの色に決めた理由は「砲塔の色が派手でカッコいい!」という理由です(笑)

キットは上部構造物がかなりシャープに作りこまれていて、特に構造物側面の角窓や水密扉のモールドは見事です。

プリンツ・オイゲンに関しては、今回初めて製作するまであまり詳しい事は知らなかったのですが、製作を通じてオイゲンをはじめとするドイツ艦に親しみを覚えるようになりました。


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