2003 HISTORIC AUTOMOBILE FESTIVAL IN JAPAN 2003/10/24〜26





今回はツインリンクもてぎでのヒストリックオートモービルフェスティバルの見学を
目的としたオフで、HIGH-GEARedはじめ4人のメンバーで一台の車に乗り込んで
の参加となりました。主催はネコ・パブリッシングのもので、フェラーリをはじめ、
スーパーカーでのパレードランやスポーツ走行をはじめ、フェラーリのワンメイク
レース『フェラーリ・トロフィ』やル・マン24時間耐久レースに出場したヒストリック
マシンのレース『LEMANS24M』など、レースファンにはたまらないイベントが目白
押しの一日となりました。
2003ヒストリックオートモービルフェスティバルインジャパン


参加者名
車種
ボディカラー
HIGH-GEARed
カルディナ同乗
-
SIMASIMA
カルディナ運転
ホワイト
やまも
カルディナ同乗
-
ムラシマムラ
カルディナ同乗
-



24日午後7:30に奈良を出発




今回の移動用車両はこちらのカルディナ(AT)です。SIMASIMAさんがお勤めの会社の車で燃費よし、
乗り心地良しの遠征にはピッタリの車です。前日午後7時半頃〜9時頃にかけてHIGH-GEARed、
やまもさん、ムラシマムラさんの順番で拾っていただき、西名阪自動車道から名古屋を目指し、東名
高速を使って東京方面へ向かいます。



道のりはあくまでただただ走りまくるのみです。奈良から目的地までの距離はおよそ700キロ。最初は
わいわい騒いでいた4人も日付が変わり、単調な景色を進むにつれてどんどん口数が減っていくのは
仕方がありません。(笑)休憩は夜食をとるためにサービスエリアに一度立ち寄っただけのワンストップ
作戦でした。



午前2時頃、首都高に到達。夜中ですら渋滞が絶えない首都高ですが、この時間帯は問題ありませ
んでした。首都高アタッカーと思われる車両も数台目撃したのですが、関西方面の走り屋と違って上品
&静音というのが印象的でした。首都高を越え、厚木方面に向かう途中で白いフェラーリ328を目撃し、
早くもフェラーリサウンドを楽しむ機会がおとずれました。



これはワンストップ作戦の休憩時にSAの駐車場で見つけた積車です。なんとフォーミュラマシンが2台
も乗っかってました。しかもHIGH-GEARedの大好きな1960年代の葉巻型パイプフレームカーです。し
かもよくみると、ゴ?!ゴールドリーフカラー????ロータスでしょうか?しかも隣のマシンはなんとブ
ラバムBT14!!!!どう考えても山のサ^ビスエリアで出会うマシンではありません。(爆)目的地はも
ちろんもてぎでしょう!いやがおうにも期待は高まるというものです。(笑)



インターを降りると再びロータスとブラバム搭載の積車と出会いました。もてぎに行くには彼らについて
いけば間違いないと考え、走ることおよそ1時間。午前5時過ぎにゲートに到着しました。朝早くからの
先客達もゲートで仮眠を取りながらの休憩中でした。とりあえず7時のゲートオープンまで自分達も仮眠
することにします。



ゲートオープンは7時、そしてコースへの入場開始は7時半。\2500の当日券は待たずに購入できま
した。ツインリンクもてぎは日本初のロードコースとスーパースピードウェイが立体交差する文字通りの
ツインリンクです。両方のコースのホームストレートは横並びになっていてグランドスタンドは統一されて
います。グランドスタンド側から入場し、パドック裏へ抜けることになるのですが、スタンドからパドックまで
の地下道はホームストレートを2本またぐ形になっているため、鈴鹿サーキットなどとは比較にならない
ほどに長いトンネルを抜けることになりました。



パドックに出るとそこにはスーパーカーからレーシングカーからヒストリックカーまでもはやお祭り状態
の陳列となってました。360度どこを見ても注目のマシンばかりでどこから見ていいか視線のやりばに
困るほどです。あまりの興奮にデジカメで全体像を撮影しわすれたので携帯で撮影した画像です。(笑)
この画像では全体の1/10程度しか撮れていないと言えば、その台数のすさまじさがわかるでしょう。



フェラーリ360チャレンジと250GTO。今年4月のFORZA FERRARIで目撃した車両と同じものと思われ
ます。一台数億円といわれる250GTOをまさか1年で二回も見られるとは・・・。世界的にみても実走行
可能なコンディションを保った車両は非常に稀少といわれているフェラーリ社生粋のコンペティツィオ
ーネです。



そしてエンツォ・フェラーリもいました。フェラーリの最新型モデルで日本での販売価格はおよそ
\80000000。全世界限定399台は全て完売したと聞きました。外観こそはクローズドボディのロー
ドゴーイングスポーツカーですが、エンジンをはじめ、モノコック、サスペンションにいたるまで、
その構造はまさにF-1マシンそのものといった完成度です。この車もゼッケンをつけているというこ
とは、タイムアタックなりレースなりに参戦するということなのでしょう。家より高い車でサーキットを走
るだなんてまさに恐るべき贅沢という他はありません。(笑)



エンツォ・フェラーリのフロントビュー。250GTOはもちろんですが、関係者以外でエンツォ・フェラーリ
にも1年に二回出会ったファンは少ないと思われます。まったくもって貴重な体験ですね。エンツォは公道
を走る際にナンバープレートの取り付け部が日本のナンバーの場合はフロントノーズ下のベンチュリー
トンネルの入り口に位置してしまうのがせっかくの優れた空力性能を台無しにするという評価が良くきか
れたものですが、このエンツォはちゃんと工夫されていて、フロントリップスポイラーに転写される形で
ナンバーを表示していました。これならマシン下部へのドラッグの導入もフェラーリ社の設計どうりにおこ
なわれることでしょう。



こちらもあまりに貴重なフェラーリの一台。250GT SWBです。今年、一度ROSSO誌で大々的に扱わ
れていたのですが、ステッカーなどの位置から、そのときの清水草一氏の試乗および撮影に使われ
た車両と同じものと思われます。現在でこそ、『フェラーリ=官能的な排気音』のような呼ばれ方をされ
ることも多いのですが、この時代のフェラーリは排気音以上に吸気音の魅力がより勝っていたという
お話を良く聞きます。排気音と吸気音とが渾然一体となって奏でるハーモニーといった趣でしょうか?
それよりはむしろ吸気音と排気音がひとつになる瞬間があってそこに何ともいえない魅力があるとい
うことだそうです。この車は展示してあるだけでも恐ろしく貴重なものですが、なんとこのあと開催され
るフェラーリのワンメイクスポーツラン『フェラーリスポルティーバ』の参戦車両でもありました。



フェラーリF355チャレンジです。チャレンジとはフェラーリ社純正のワンメイクレース用車両のことで、
ロールケージやシート、ベルトなどの安全装備はもちろん、大径ブレーキやオイルクーラー、タイミン
グベルトカバーなどを装備し、ノーマルのF355以上のポテンシャルアップを計ったモデルです。フェ
ラーリ製コンペティションモデルとしては最もポピュラーなもので、今回はこのF355チャレンジは10台
以上を目撃しました。このF355チャレンジのワンメイクレースは日本でも行われ、そのレースを題材
にしたプレイステーション2のレースゲーム『Ferrari F355 Challenge』はHIGH-GEARedの最もお気に
入りのレースゲームのひとつです。(笑)



レースに備えて調整を行う360チャレンジ。360チャレンジはF355チャレンジの後継車にあたり、現役
のスモールフェラーリになります。およそ1100キロの車体から発生する馬力は400馬力。ボディはモノ
コックを含めてアルミが多様され、F355から飛躍的な進歩を遂げています。写真の黄色い360チャレン
ジには接触痕などもあり、いかに本気でサーキットを走っているかが伺われます。



こちらは比較的AW11などと近い時代のスモールフェラーリ。フェラーリ328GTSです。HIGH-GEARedが
小学生の時に一番最初に好きになったフェラーリで、今見ても最新デザインには見られないグラマーな
ボディ形状がとても魅力的です。これもレースゲームに縁があって、当時ファミコンで流行した『ハイウェイ
スター』なるゲームに登場していました。パイプフレームにボディパネルを被せる方式で作られた車で、モノコ
ック構造ではありません。エンジンは横置き8気筒でこのGTSはタルガトップのモデルになります。



こちらはF355チャレンジをさかのぼること1世代前のモデル、348チャレンジです。フェラーリ348は328
とF355との間のモデルにあたり、この348からチャレンジ仕様なる、ワンメイクレース用車両が用意される
ことになりました。F355チャレンジ以降のチャレンジカーはレース専用パーツをフェラーリ社で組み込んだ
上で出荷されるモデルとなりましたが、この348ではフェラーリ社からパーツのみがリリースされ、オーナー
またはコンストラクター自身でパーツを組み込み、レース車両とする方法が取られていました。



こちらはスモールフェラーリではなく、いわゆるアニバーサリーモデルのF50です。フェラーリの歴史に
おいて、はじめてF-1マシンの構造をそのまま市販車に流用するという設計がされたモデルで、90年代
以降のフェラーリの中では最もプレミアのつくモデルのひとつです。ボディはカーボンモノコックで構成
され、ボディパネルにもカーボンを使用、伝統のV12エンジンは縦置きで513psを発生。残念ながらモー
タースポーツ公式戦に参戦することはなかったのですが、現在でも中古相場\60000000以上というプレ
ミアモデルを代表する一台です。




これはまさにスーパーカーの代名詞的な存在!ランボルギーニ・カウンタックです。もう20年も前のデザ
インですがこれだけはいつの時代に見ても新鮮でとても斬新なスタイリングをしています。今回のオフで
同行したやまもさんはまさしくスーパーカー世代のスーパーカー少年だったそうですが、実車を見るの
は当時のスーパーカーショウ以来だったといいます。大変メジャーではありますが、その分稀少なモデル
でもあるみたいです。



こちらは当日のメインイベントのひとつ、『ル・マン24M』に出場したポルシェ911RSRです。外観こそノ
ーマルのポルシェ911の面影を残していますが、ハイグリップタイヤに対応したキャンバー角、室内に
張り巡らされたロールケージなど、ただならぬポテンシャルを匂わせるパートが見え隠れします。美しく
みがかれたボディやボディ同色に綺麗に塗装された室内など、全体的にとても丁寧に作られたマシン
と言った印象です。レースではあと一歩結果に結びつかなかったものの、本当に印象に残る素晴らしい
バトルを見せてくれました。



こ!?これはいったいなんでしょうか?少々のことでは動揺しないつもりだったのですが、思わず慌て
てしまいました。(笑)まんまグループCカーをコンパクトにしたようなマシンです。



これがフロントビューです。DENAGウルトラスポーツかSAKER SV-1に似てる気もしますが詳細は
不明です。プロトタイプレーシングカーそのものといった車体構造ながら、ちゃんとナンバープレート
を取っているあたりがさすがですねぇ。レーシングカーファンのHIGH-GEARedにはたまらない一台
です。



室内もとても丁寧に作りこまれています。2シーターの間隔はきわめて狭く、乗組員を含めた重量物
を中心に寄せる工夫がされていることが良く分かります。ステアリングはHIGH-GEARed AW11とほぼ
同じMOMO製3点支持のもので、親近感を感じました。(笑)。



ダッヂ・バイパーRT-10。はじめてみたのはインディ500のペースカーとしてでした。それ以降、街中
で何度かすれ違うことはあったものの、こうして停車している姿をまじまじと見るのははじめてです。
8000ccOHVエンジンを唸らせながら走る姿はフェラーリのようなV12エンジンを繊細に回す走りとは
また違った豪快さがウリです。見た目にもフェラーリやランボルギーニに負けない存在感のあるスーパー
カーですが、価格は比較的現実的なのでお買い得感のある車かもしれません。ル・マンでの活躍も
記憶に新しいですね♪



欧米のスーパーカーだけではなく、国産車も負けてはいません。こちらはハコスカと呼ばれる1970年代
のハコ型スカイラインのレーシングカー軍団です。素人目にはほのぼのした乗用車の形体にみえるかも
しれませんが、当時ほとんどレーシングカーそのもののエンジンを搭載し、まさに羊の皮をかぶった狼
と言われた最速マシンです。今回参加していたハコスカは全て美しくレストアされたものばかりで、ハコスカ
に最も良く似合うシルバーメタリックのボディカラーも一段と車の魅力を引き出す力になっていたと思い
ます。ライトカバーをつけているハコスカなどは、完全に純レースカーというレーシーな雰囲気ですよね。



いい雰囲気のF355チャレンジですね〜。HIGH-GEARed AW11のステッカーチューンの参考にし
たいです。(笑)本来なら派手すぎる黄色いロールバーパッドもこの雰囲気ならとても似合ってますね。
やはりフェラーリは街中よりもサーキットに良く映えます。



こちらは行きしなの高速道路で我々のカルディナをぶっちぎっていった白いフェラーリ328です。
フロントガラスにはクライスジークのホルターテイントが貼られていたので、おそらくはチューンド328な
のでしょう。微妙に落ちた車高がやる気を感じさせます。



午前8時、早速フェラーリトロフィーの予選がはじまりました。フェラーリトロフィーとは、チャレンジレース
がなくなってからの国内のフェラーリレースの唯一の公式戦で、チャレンジだけでなくF40などのプレミア
モデルや328などのチャレンジ以前のモデルも参戦するシリーズです。この写真は最終コーナーのも
のですが、どのマシンもストレートの立ち上がりでできるだけ早くアクセルをあけてアドバンテージを
稼ぎたいのか?冷えた路面コンディションの中、微妙にリアを流すマシンが多く、中には大きく挙動を
乱すマシンもいました。そんな中、赤い360チャレンジのみが抜群のコントロールで計算されたタックイ
ン&振り返しを披露し、ウマく脱出ラインに乗せていくドリフト走行で観衆達を魅了していました。



このF40は4月のFORZA FERRARIのオフの際にお世話になった方々のマシンです。黄色いF40という
のは純正ではないので、『黄色のF40=レストア車』ということになります。tubi style japanのHPでも
レストア記が公開されるなど、大変有名なマシンで今回も活躍が期待されましたが、予選ではターボ
に問題を起こし、予選は6位というグリッドに落ち着きました。ホームストレートの中盤では、このF40だけ
がストレートエンドでの本ブレーキング前にきちんとブレーキテストを行っており、耐久レースなどの走りも
しっかり身に着けているプロ級のドライバーであると思い知らされました。



予選が終わると走行を待つ車が更に台数を増やしてました。左下にはランチア・ストラトス、そしてHONDA
 S800など、非常に貴重な車が映り、更にイベントの雰囲気も盛り上がってきました。



走行を終えたF40。決勝へ向けて修理とセッティングで大忙しのようでした。隣には、先ほど素晴らしいドリフト
を披露してくれた360チャレンジが並んでいます。



F355チャレンジのエンジンルーム。チャレンジグリルと呼ばれるリアのメッシュガーニッシュはエンジンル
ームの熱気やドラッグを効率的に排出してくれるもので、F355のドレスアップにおいてももはや定番アイ
テムです。



こちらもとても1年で2回も対面できるわけがない超プレミアフェラーリのひとつ、288GTOです。写真で見
れば328やその1世代前の308シリーズに共通する雰囲気を持っていますが、実物のもつ雰囲気はやは
り写真では伝えきれないオーラを放ってます。当時、グループBのカテゴリーを制覇する目的で設計され
たこの288GTOはツインターボV8エンジンを縦置きにマウントし、レーシングカーそのものと言った強固な
パイプフレームにカーボンファイバーなどの当時最先端のマテリアルで製作された外皮を被せることによ
り、308シリーズとは比較にならないハイパフォーマンスを発揮します。



グループB制覇のために製作されたこの288GTOですが、結局競技主催側のルール改正に伴ってサー
キットにデビューすることはならず、ホモロゲーション取得のために製作されたわずかな台数のみが現存し
ます。日本に何台いるのかはわかりませんが、20年も昔のモデルとはいえ、市場では4000万円前後のプ
ライスがつけられる超稀少で人気のあるモデルです。


ちなみにこの288GTOは、あのF40のベースになったモデルでもあります。しかし操縦性はF40のような
扱いにくい生粋のレーシングカー然としたものではなく、どちらかというと歴代のプレミアフェラーリの中
では比較的扱いやすい部類と聞いたことがあります。全体的に上品なスタイリングをしたこのマシンです
が、左右に分割されたバンパーやミッションが露出した後部デザインを見ると、レースに勝つために生ま
れてきたことが理解できる大変レーシーな作りになっていることが理解できます。



今回ははじめて288GTOの心臓部の激写に成功しました。見てのとおり、シリンダーヘッドはほとんど
車内に隠れてしまっています。これではさぞかし整備性は悪いであろうと想像できるのですが、実際は室
内側のバルクヘッドにサービスホールが設けられ、左右のシートを取り外すことで室内側からベルト
やプーリー交換などの基本的な作業は行えるように工夫されています。ヘッド後部に見えるのは2基
掛けのインタークーラーで、このあたりにもこのマシンがF40の原型になっていうという面影が見て取れます。



スーパーカーの走行のあとは待望のフォーミュラーカーの走行枠です。このカテゴリーはフォーミュラ
グループBと命名されたもので、葉巻型の年代モノのフォーミュラマシンとF-3以下のカテゴリーのマシン
が混走します。現在ではなかなか見ることができない50年代から70年代までのフォーミュラーカーの
走りに心が高鳴りました。現在のマシンとは一味違った不響和音が入り混じったマッシブなサウンドを
奏でます。写真のマシンは行きしなにサービスエリアで出会ったロータスのようですね。



年代モノのマシンとはいえ、走りはかなりホンキの全開走行です。あまりにホンキで結果を狙っていく
あまり、写真のように白煙を上げるマシンも・・・。



こちらは60年代と80年代のバトルといった感じですね。ブリティッシュグリーンのマシンは1964年型の
ロータス31の様です。当時のマシンにはシートベルトがまだ導入されてなかったのですが、現在では
ライセンス取得のために必要なものですのでちゃんと取り付けられていました。ロールバーもより大きな
ものに取り替えられて安全性は現在の規則に改められていますが、ヘルメットはフルフェイスでなくて
ジェットヘル&マフラーという当時そのままのスタイルで観衆の期待に応えるドライバーの気配りが
ステキでした。(笑)



こちらは葉巻型マシンにウイングをつけたシェブロンB15Bです。リヤサスは60年代から70年代にかけて
のレーシングカーの主流だった不等長トランスバーズリンクという特殊なレイアウトが組まれ、ダブル
ラジアルロッドと2本のアッパーIアームロワーパラレルアームという構成で作られているのが写真からも
よくわかります。スタビの状態まではわかりませんが、ミッションを避けるようにミッションケースの上を通
っていると思われます。



フォーミュラグループBの走行の後はフォーミュラグループAの走行が開始されます。先ほどから『走行』と
書いてますが、これはいわゆる予選です。このような年代モノの超稀少なマシンでレースまでやってしま
うこの偉大なイベントをわずか¥2500で見せて頂いてもよかったのでしょうか??(笑)パドックへの出入りも
自由で、これだけの内容を考えるとあまりに激安という他はありません。フォーミュラグループAへの参戦
車両はは90年代以降のF3000が中心でしたが、写真のマシンは唯一の80年代モデル、1987年式の
マーチ87Bです。ハーフカウルのエンジン剥き出しスタイルがメカ好きにはたまらないスタイルです。(笑)
もてぎの空にこだまするハイトーンサウンド!!やっぱりフォーミュラの音はテレビではなく現地で聞か
ない事にはその魅力はわかりません!



先ほど撮影したポルシェ911RSR。フォーミュラグループAの予選が終わり、今度はルマン24Mなる
カテゴリーの予選が始まります。各走行枠の間のブランクはほとんど取られておらず、サーキット内
には常に爆音が絶えることがありません。(笑)これらの走行はほとんどピットガレージの屋上から観戦
したのですが、爆音とともにホームストレートやバックストレートを駆け抜けるマシンが走行していく間
にも、ガレージ内(観戦場所の床)から次の走行にむけての調整を行うマシンの爆音が絶えず唸りを
上げ、レーシングカー好きにはもはや感無量といったすばらしいステージが完成されていました。



これはシャパラルかと思ったら1967年式ポルシェ906でした。ルマンの名を冠したカテゴリーでは
ありますが、まさかこんな物凄いマシンが出てくるとは・・・。ここまで来るとここが日本でしかも21世紀
とはとても信じられないような光景です。60年代のル・マンに迷い込んでしまったような気持ちにさえ
なってしまいました。



今度はポルシェ904GTS。以前にプラモデルを作ったことがあります。(笑)ここまでくればもう何でも
アリという感じですねぇ。これまで日本に存在することすら知らなかったようなマシンがlこれ以降続々
登場します。ポルシェ904といえば世界限定104台、当然レースに使用された分コンディションの良い
マシンは劇的に減っているわけですし、こうして出会えたこと自体が奇跡に近いのかもしれません。
ポルシェ初のRPボディのレーシングカーですが、この写真を見る限りでは60年代初頭のマシンとはい
え、とても優れたFRP技術によって成型されていることが分かります。



こちらはフォードGT MarkWでしょうか?詳しいことは不明です。豪快なOHVサウンドがとても魅力的
です。フォードGTといえば、GT40もやコブラも参戦してました。ヨーロッパの伝統的レースのル・マンに
おいて、アメリカ系ワークスというのは以外に深く根づいている事実を改めて再認識しました。ちなみに
フォードGTはメーカー名こそフォードですが、実際にはローラが設計したもので、当時合併を検討し、
決裂したフェラーリを破るために作られたといわれています。



BMW M1のルマンスペシャル、Gr5。BMW M1は本来Gr4にてポルシェを破るために開発された車
ですが、これはGr5仕様です。本来はM1のノーマル車両だけでも非常にレアなものですが、こちらは
完全なレース仕様車になります。開発はランボルギーニ社で行われる予定で計画が進んでいたので
すが、結局はBMW自身の手で完成されました。BMW設計のミッドシップカーは非常にレアですが、
こうしてみるとなかなかカッコイイ車だと思います。ボディデザインはジウジアーロによるもので、数ある
スーパーカーの中でも実用性の高さが評価されている1台です。1970年代のマシンですが、最新型の
ポルシェRSRと抜きぬかれつの手に汗握るバトルを見せてくれました。



こちらは年代モノのレーシングカーではありませんが、イベントの進行上(宣伝活動?)、フォーミュラと
フェラーリワンメイク以外のほぼすべてのカテゴリーに参戦していたマセラッティ・トロフェオです。フェラーリの
ワンメイクレース車両がチャレンジなら、このトロフェオはそのチャレンジのマセラッティ版といえます。
ワンメイクレース用車両としてのモディファイはチャレンジ以上のものがあるようで、最新型コンペティツィ
オーネに負けない速さを披露していました。あまりに速く、ドライバーの腕も見事なものでしたが、やや
強引すぎる追い越しや危険なラインでの走行など、他のマシンに与える影響も少なくなかったような
気がしました。



雑誌社の撮影中のトロフェオです。室内のロールバーの張り巡らされ具合や超巨大なブレーキシステ
ムを見るに、市販車の皮をかぶった生粋のレーシングマシンであることが伺えます。ミッションはカンビオ
コルサと呼ばれるシーケンシャルのパドルシフトによるもので、マセラッティの最新技術の粋を集めて製
作された素晴らしい車でした。このマシンのワンメイクレースなども一度見てみたいです。



変わってこちらはフェラーリ348チャレンジLMです。前回のフォルツァ・フェラーリ見学オフの際にも
お会いしたBBSさんのお車です。BBRさんにもおよそ半年ぶりに再びお会いできました。相変わらず、
とても腰が低くて優しい方です。(笑) HIGH-GEARedAW11を良く見ておられる方ならお気づきかも
しれませんが、HIGH-GEARed AW11のボディーワーク(ボディ、ホイール、ロールバー、牽引フック
のカラーやウイングなど)やステッカーのレイアウトはこのBBRさんの348がモデルになっています。(笑)



今年、この348チャレンジLMはベストモータリングビデオのV8フェラーリ特集にも登場し、素晴らしい走
りを見せてくれました。ボンネットのNASAダクトは純正ボンネットに職人的に埋め込んだもので、もともと
このデザインで製作されたボンネットであったかのような見事な一体感を見せています。また、フロントリ
ップスポイラーはセリエスペチアーレ純正のもので、ボディ同色にカラーリングされることにより、2世代前
のモデルである348をとてもモダンな姿に変貌させています。サーキット仕様のフォグランププロテクター
もかっこいいですね!



サイドビュー。上品さとレーシーさを兼ね備えた、とても美しいマシンです。思わず見とれてしまいま
した。HIGH-GEARed AW11もこのようなイメージで完成させてみたいものです。



ステッカーチューンも参考になります。この特大のアジップステッカーは値段も超特大なのですが(爆)、
HIGH-GEARed AW11のサイドに貼るに少し大きすぎるようです。この348チャレンジLMにはbrembo
キャリパーが装備されているのですが、実際に装備されているパーツのメーカーロゴは本当に誇らしいですね。



息つくまもなく、今度はスーパーカーによるパレードランが開始されました。参加車両は数えてはいな
いのですが、100台あまりはいると思われます。ほとんどコースが埋まる台数ですね。(汗)フォルツァ・
フェラーリではパレードランですら大きな事故があったので今回も心配していましたが、無事に終了
しました。フェラーリ、ランボルギーニ、ポルシェ、ロータス、総額いったい幾らの軍団なんでしょう?
スーパーカーを購入するだけにとどまらず、こうしてサーキット走行を楽しむオーナーの気分はもは
や王者の気分でしょうか?



250GTOも走ります。モダンフェラーリのような甲高いソプラノサウンドではなく、野太いサウンドが「印
象的でした。ほとんど当時のF-1そのままのエンジンを搭載したマシンということもあって、当時の最新
最強スペックのサウンドと走りを目の当たりにできることは、オールドレースファンにとってまさに至高の
時間と言えます。



こちらもパレードに参加していたロータスエスプリの軍団です。上品なウェッジシェイプといいますか?
非常にシャープなデザインです。当時はエンジンにウエイトをおくメーカーが多かった中でロータスは
それ以外で走りに最も関係する部分『軽く作る』『重心を下げる』『重いものを中心に集める』という工夫
で小パワーでありながらコーナーリングで大パワーマシンにを打ち負かすコンセプトに車作りを進めて
ました。F-1ではグランドエフェクトカーを最初に開発したことでも知られます。こうした心意気は日本人の
心意気に通じるものがあるのか、とても人気がありますね。柔よく剛を制するとでも言いますでしょうか?
ゼロ戦がグラマンに立ち向かっていく姿に感動した日本人少年の心をそのまま具現化したメーカーと言え
ます。しかしそうしたライトウエイトスポーツカーをウリにしたロータスですが、この代のエスプリはどちらかと
いうとGT志向のマシンのようです。



再びF355チャレンジです。F355は348とは違い車体下に積極的に空気を取り込む仕組みがとられて
います。それまでは車体のしたに入り込む空気というのは車体を押し上げ、挙動を不安定にする疫病
神同然の扱いをうけていたのですが、この355ではマシン下部にベンチュリトンネルを配し、一旦気流を
圧縮し、その後流速をあげて一気に排出することにより、直進安定性とダウンフォースの向上させる仕組
みになっています。外観こそ、348と355は良く似ていますが、こうしたアンダフロアの形状の工夫(348
では通常のフラットボトムでした)やサスペンションの電子制御化、F-1シフトの採用など、2台の技術的な
差はとても大きいといわれてます。



先ほど紹介したロータスエスプリは2代目ですが、こちらは初代のエスプリです。2代目以上のウェッジ
シェイプが今見てもとても新鮮です。このエスプリは非常にコンパクトで、まだライトウエィトスポーツの
面影が見て取れます。ボディデザインはジウジアーロによるもので、映画007シリーズのボンドカー
としても登場し、人気を得た名車です。



このみかん色の76年式ランボルギーニ・カウンタックLP400は最近雑誌で見ました。シーサイドモー
ターが日本に輸入した第一号車という輝かしい歴史を持つ文字通り日本初上陸のカウンタックで、
現在はランアンドランの主催者の所有車と聞いています。カウンタックといえばリアウイングやオーバ
ーフェンダーなど、派手なエアロがついたモデルを想像される方が多いですが、このLP400はいた
ってシンプルなデザインで構成されています。カウンタックといわれて想像するような派手さはあり
ません。ちなみに資料によると、左右フェンダーのNASAダクトを含めた穴はLP500では存在しなか
ったのですが、LP400の市販化にあたり、熱の抜けの悪さを解消するために仕方なく追加された
ものだそうです。このデザインからさらにNASAを抜くと、派手どころか実にシンプルイズベストなデザ
インと思うのですが、本来はど派手なイメージではなくてシンプルなデザインで設計された車であった
ということがこうしてみると改めて実感させられます。



こちらは非常に珍しいフェラーリ308GT4です。リリース当初はフェラーリのエンブレムは与えられず、
DINOという扱いになってました。V8エンジンをミッドに搭載し、更に2×2の4シーターを実現したユニ
ークなモデルで、1973年にデビューしました。ボディのデザインはピニンファリーナではなく、ベルト
ーネによるもので、ピニンファリーナデザインのフェラーリとは一線を画するデザインに仕上がってます。



フェラーリ348チャレンジです。チャレンジ仕様が比較的メジャーになったF355以降とは違って348
チャレンジはノーマル348から独自に製作する必要があるためか?比較的数は稀少なのですが、
このイベントではかなりの台数を見つけることができました。348チャレンジが現役の時代はAgipが
フェラーリのメインスポンサーだったのですが、355以降ではシェルに改められています。MOMOと
OMPはどちらもイタリア系の内装パーツが中心のメーカーですが、この348のサイドを見る限り共存し
ても問題はないみたいですね。こうした例はステッカーチューンの参考になります。(笑)



F355チャレンジ。こちらではAgipに変わってShellのペクテンマークが貼付されていますが、その他の
ステッカーは少なく比較的シンプルなチャレンジですね。リアウイングはチャレンジの証のようなイメ
ージがありますが、これはマイナーチェンジ後のモデルにのみ採用されているパーツだそうです。この
ウイングも、離れてみるとまっすぐに見えるのですが、良く見るとエンドプレートのデザインが工夫され、
3次元構造に近いデザインとなってます。



このマシンはいったい何でしょう?順番を考えずにすごいものが見えるとついついシャッターを切って
しまっていたので覚えていません(笑)、バンディーニでしょうか?とにかくものすごいエンジンルームです。
パイプフレームシャーシにに縦置きV型エンジン&縦置きミッションという基本構造は過去から現代にま
でおよぶレーシングカーの歴史の中でもまさに王道といえるレイアウトですね♪



こ!?これは国産初のスーパースポーツカー童夢ZERO???いや、違います。正式には童夢ZERO
を市販化するためにアップデートモデルとして製作された童夢P2です。違うと言ってもほぼ同じもので、
幻のマシン、童夢ZEROがサーキットを走っているのと同じ状況といえます。ボディを含め、全てのパート
が完全と言える状況で、素晴らしい走りを見せてくれました。



P2のリアビューです。今見てもとっても斬新なウエッジシェイプです。車高はあまりに低く、まさにレーシ
ングマシンそのもののドライビングポジションが楽しめることでしょう。他のどのスーパーカーとも似てない
という意味では、後の時代の国産スポーツカーとは一線も二線も画する優れたデザインの車ですよね。



整備中の360チャレンジ。この写真、なんだかおかしいとおもいませんか?ジャッキアップされているのに
も関わらず、ホイールハウスのクリアランスが1Gの状態そのまんまです。(笑)純レーシングカーなみ
のショートストロークの足が組まれていることが良く分かります。一輪がパンクすることがあれば、おそらく
対角線上のタイヤが浮き上がることでしょう。(爆) 今回の出場車両にはエアジャッキ搭載のマシンも多く
プライベーターもプロのレーシングチームもほとんど見分けがつかないような状態です。



イベントではマシンのパレードやレースだけにとどまらず、このようなフリーマーケットも開催されていま
した。国内ではなかなか手に入れることのできない珍しいアイテムもたくさん販売され、気に入ったもの
がその場で手に入るお手軽さもあって人気を集めてました。しかしながら、どの商品も価格が高くて遠征組
の自分には気に入ったものがあってもなかなか手がだせずにいたのですが、最終的にはOMPのステッカ
ーを2枚購入していきました。ちなみに、写真に写っているステアリングの並びの上の段の一番左にかけ
てある(スポーク左に赤と黄色のボタンがついている)ステアリングは白金AW11に乗っていたときに使用
していたモデルと同じです。(笑)



時間はお昼時となり、弁当を購入して食事にしました。場所はバックストレートのスタンドで、スーパースピー
ドウェイでのレースではスポッターが利用する場所と思われます。この時間もレースは続いており、
国産車を中心としたヒストリックカーのイベントおよびヘリコプターによるアクロバット飛行のアトラクション
が行われていました。我々の頭上すれすれの超低空を飛行するヘリの姿に冷や汗を流しながらの
食事となりました。(笑)



ストレートエンドのブレーキング勝負を行う童夢とトロフェオです。時代を超えたバトルはこのイベント
ならではのものと言えるでしょう。トロフェオは最新マシンですが、展示されているだけでも超稀少な
童夢がホンキの走りをしているだなんて、何度見ても信じられないような光景です。当然年代の違いは
技術の違いであって、当然のごとくまともな勝負にはなりえませんが、やはり我々日本人としては童夢
を応援したい気持ちになりますよね♪


続いてスポーツ走行が始まりました。パレードではなくタイムアタックのようです。パレードだけでなく、タイム
アタックですらもコースが埋まる勢いの台数がスタンバってます。(笑)これだけのスーパーカーがコースを
疾走する様を想像してみてください。新旧、国産、輸入車入り混じった全開走行はまさに一年に一度の車
の祭典に相応しい最高のイベントといえるでしょう。



BBRさんを先頭に、348チャレンジも2台並んでの参加です。こうして見比べると、348チャレンジ本来の姿で
ある後ろのマシンと比較して、BBRさんのチャレンジはボンネットのダクトとLM仕様のリアウイングが優れた
デザインのボディーを更に効果的に引き締めてくれているのがよくわかります。ウイングのメインフラップを
白くするのはスクーデリアフェラーリに因んだカラーリングのようです。思えばプロドライブの550マラネロLM
も白いウイングでした。HIGH-GEARed AW11でもやってみたいです。



次はいよいよ待ちに待ったフェラーリのワンメイクレース『フェラーリ・トロフィー』です。小学生の時にフェラーリ
に一目惚れしてからというもの、フェラーリのレースを生で見るということはHIGH-GEARedの長年の夢でもあり
ました。その夢の大舞台が、今目の前で展開されているとは、未だに実感が持てず、不思議と冷静でなんだか
妙な気分です。(笑)出走台数も意外に多く、20台近くはいますでしょうか?ピットスタートのマシンもいたため、
このグリッドが全車というわけではありません。



甲高いフェラーリサウンドを奏でながら全車一斉にスタートしました!スタート直後はドアtoドアの激しい鍔迫
り合いが展開され、1コーナーまでにスリーワイドはもちろん、フォーワイドからファイブワイドまで大混戦のブ
レーキング勝負が展開されました。これだけの大混戦にも関わらず、一台とて接触したりラインを乱すことなく、
無事に1コーナーをクリア!ドライバーの腕前もさすがです。写真はF40とF355チャレンジ、本来カテゴリーの
違う2台が混走するというのもフェラーリトロフィーの楽しいところであります。ストレートでは、F40もターボパワー
で追いすがりますが、コーナーではF355チャレンジが差を詰めてました。コンセプトも時代背景も全く違うマシ
ンですが、お互い自分のマシンの利点を利用して前に出ようとする走りはとても見ごたえがありました。



2台のF355のストレートバトル。F355チャレンジ同士のイコールコンディションになると、ストレートでの追い越しは
スリップストリームを実戦的に使用したフォーミュラカー並みの駆け引きが必要です。スリップから抜け出してブ
レーキング勝負で仕掛ける!これがロードコースで行われるパッシングシーンの醍醐味です。結局、レースの
方はといいますと、競技ではやはり時代を経たテクノロジーの進歩に優位性があるのか、上位はほぼ360チャレ
ンジで独占されました。優勝は黄色い360チャレンジです。1周ごとに2位以下を秒単位で引き離していく素晴
らしい走りでした。



大きな事故もなく、フェラーリトロフィーが無事に終了したところでエンツォ・フェラーリと記念撮影♪この車
のかっこよさはなかなか写真ではウマく伝えることができないのが残念です。それだけ複雑な造形美ということ
ですね(笑)。機会がありましたらぜひ平面ではなく、立体で、肉眼でご覧になることをオススメします。



エンツォ・フェラーリのコクピットの撮影に成功しました。ダッシュボードはもちろん、シフトパドルからステアリ
ングにいたるまで、まさしくカーボンファイバーの城と言った様相を呈しています。ステアリング上部のLEDは
シフトポイントインジケーターで、タコメーターと連動したLEDを視界にいれることでメーターを見なくてもエンジ
ンの回転数容易にわかる便利な装備で、ステアリングスポークに埋め込まれた矢印のついたボタンはウインカ
ースイッチになります。速さを追求するのはもちろん、こうしたイージードライブを楽しめるための工夫がしっ
かりなされているところが、F40やF50のようなこれまでのスペチアーレと違ったこのマシン独特のスタイルです。



そしていよいよ登場!今回の目玉マシンです。コーンズ所有のフェラーリF399が唸りをあげます。人垣をかき
わけるようにして撮影した写真なのですが、タイヤなどは取り外されています。おそらくタイヤウォーマーでセ
ッティング中なのでしょう。フォルツァ・フェラーリの時ほど接近して撮影することはできませんでしたが、いつみ
てもいいですよね。F-1は。(笑)



甲高いエキゾーストを奏で、20000rpm近い回転数を誇るF-1マシンがもてぎを駆け抜けます。コースはピット
の近くにいると全体の3/4程度は見えるのですが、見えないところにマシンが行ってしまっても、サウンドだけは
こだまのようにエコーし、鳴り止むことはありません。どちらかというと、6割踏みくらいの速度での走行でしたが、
世界最高の技術で製作された世界最高の音と走りを楽しむには充分でした。



次にホームストレートに戻ってきたところを激写しようと身構えていたのですが、マシンはピットに入って
きました。ところで?ん???このヘルメットには見覚えが・・・・。よくみるとなんと?!ヒロ松下選手では
ないですか〜!!!!日本人として始めてインディーカードライバーの栄誉を得、インディ500の初
出走はワクワクしながらテレビ中継を見たものです。現在はスイフトシャーシーの開発を担当されている
ということなのですが、現在でもフォーミュラをドライブしているとは知りませんでした。ヒロ松下選手とフ
ェラーリというとどことなくミスマッチな気もしますが、せっかくヒロ選手を連れてきたのですからスーパー
スピードウェイの走りも見てみたかったです。ちなみにヒロ選手は松下電器の御曹司でもあられます。現在
IRLでは高木虎之助選手がトラ高木という名で登録されていますが、これはヒロ松下選手の名前を汲んだ
ものと思います。(ちなみにロジャー安川選手は本名がロジャー安川なので関係ないと思います・爆)



次の走行枠まで少し時間があったのでパドックを散策してみました。これはBMW M1のエンジンルーム。
もうすごすぎてわけわかりません。(笑)エンジンの搭載位置は驚くほどに低く、マシンのワイドさも相まっ
てフォーミュラーマシン以下のマウント位置にすら見えてしまいます。70年代のレーシングカーはただ
速そうなだけではなく、なんとも言葉に言い表せない威圧感をもったマシンが多いのですが、これは間違
いなくそういうレベルのマシンの中でもトップクラスの一台でしょう。



これはAW11などでもおなじみの4A-G型エンジン搭載のフォーミュラーカー、フォーミュラ・トヨタ、又は
フォーミュラ・アトランティックの1992年型のトヨタFT20です。国産ライトウェイトスポーツカーのエンジン
搭載とはいえ、フォーミュラーカーの車重にこの重心位置ですから、きっとクイックな操縦性を見せてく
れることでしょう。マシンはエンジンやミッションケースをシャシーの一部として取り入れたセミモノコック
構造のもののようで、4A-Gエンジンのポテンシャルを最高の状態で発揮できる設計になっています。
NAの4A-G搭載のマシンでは間違いなくサーキット最速でしょうね。



葉巻型マシンのコクピット。現在のフォーミュラカーと比べると比較的広く、ステアリングも完全な円形
をしています。もちろんハンスデバイスやプロテクターも装備されていません。マシンはアルミで作られ、
コクピットサイドには燃料タンクが装備されるという構造で、最も安全性が無視されていた時代のマシンです。
ショックアブソーバーは市販車と同じようにアームとボディを繋ぐように斜めにマウントされていて、現在
のようなインボードサスにはなっていません。



こちらの50年代フォーミュラーカーはスタンゲリーニ・ジュニア。アクセルを吹かしてキャブを調整中
のようです。細いタイヤに大きなハンドル、そしてFR。現在のフォーミュラの姿とは随分と違う姿ですが、
ほとんど食わない当時のタイヤで大パワーのマシンを無理やりに曲げ、容量の小さいブレーキで確実
に車体にコーナーリングフォースを与える当時のドライバーの力量には感服せざるをえません。加えて
安全装備もほとんどないこのマシンで大バトルを演じた50年代のレーシングドライバーの技術と勇気には
感心しきりです。ファン・マヌエル・ファンジオやスターリング・モスが大活躍したのもこの時代ですよね。
レースの勝敗はドライバーの力量による部分が多かった往年のレースを戦ったマシンです。



チーム シオノギノバのローラT97です。この時代にはもうF3000からフォーミュラニッポンにカテゴリー
変更がなされていた頃でしょうか?良く鈴鹿にレースを見に行っていた時代に見たマシンです。コクピ
ットサイドにはF-1にまで上り詰めたペドロ・デ・ラ・ロサの名前も見えます。クイックリリース機構で外され
たステアリングは25パイ前後でしょうか?車載カメラステーも残された実戦そのままの状態です。



片山右京のローラT90-50です。ヒーローズのキャビンカラーは今見ても王者の風格に満ちてますね。
星野一義というとカルソニックカラーを思い浮かべる方も多いことと思いますが、自分的にはこのキャビ
ンローラが印象として強くあります。当日参加していたこのローラは違うエンジンを積んでいたのが、
その他の同年代のF3000マシンとは全く別物の加速&サウンドを奏でていました。ヘッドにはフォード
のロゴがあったのですが、本来ヒーローズのローラがどのようなエンジンを積んでいたのかはデータが
とれていません。無限でなかったとしたらDFVでしょうか?



このマシンにはムーンクラフトとゆらたく屋のロゴが入ってます。ローラT99-51ですが、非常に割れた
エキゾーストサウンドでした。特殊なエンジンを搭載しているか?それともどこか調子が悪かったの
でしょうか?ストレートでシフトチェンジをしてもほとんど音程がかわらないギアのクロス具合があまり
にもレーシーです。決められたコースでは速く走ることだけを考えてセッティングされたマシンはモー
タースポーツのトップカテゴリーにふさわしいですね。



コクピット内に貼り付けられたローラのシリアルプレートです。こんなものまで撮影してしまうだなんて
自分のマニアックさにはあきれるばかりでした。(笑)ドライカーボンをリベットで切り貼りしているモノ
コック内部がとてもレーシーです。



これは50年代と70年代のフォーミュラーマシンが急接近という珍しい写真です。(笑)50年代のマシン
といえど、直線のスピードは70年代のマシンとそう大差のないように見えます。



フォーミュラグループBのレース開始です。一番後方に見えるマシンはダラーラのF-3マシンなのですが、
カラーリングとスポンサーロゴをスクーデリアフェラーリに合わせていて非常にユニークでした。最近では
F-3もハイノーズ化されているので大きささえ気にしなければ本格的なトップカテゴリーマシンに近い形状に見えて
しまいます。(笑)ホームストレートの入り口では大スピンを喫するオスカーなども見られてカテゴリーを越え
たマシン同士の本気バトルが見れて大変楽しいレースイベントとなりました。



ブラバムBT-16。もし本物だとしたらエンジンはホンダのRA300E、水冷直列4気筒 DOHC 4バルブ
996.7cc 135ps/10,000rpmというF-2マシンです。もてぎの博物館にも展示されているそうですが、これ
が本当に走ってしまうんですから驚きですよねぇ。ところで今回はあまりにイベントが目白押しすぎて博物館
を見ていく時間がまったくありませんでした。ホンダコレクションホールにはF-1をはじめとして数え切れない
ほどの内外のレーシングカーが展示されていたこともあり、もったいないことをしたと思いました。



変わってこちらはフォーミュラ・グループA。コスモ石油のスポンサーカラーをまとったローラT98-51の澄んだ
ハイトーンサウンドが素晴らしかったです。いくら文面で素晴らしい音と書いたところで、この魅力は現地で味わ
った人間にしか分からないと思います、皆さんぜひサーキットにフォーミュラーレースを見に来ましょう♪(笑)



ガレージ前にてこんなものを発見!命名『スターターのお化け』です。(爆)
外部スターターが必要なマシンに差し込むスプラインの後ろにはシャフトが
伸ばされ、先端には巨大なセルモーターが付いています。外郭およびモー
ター駆動に必要なバッテリーのケースは全てカーボンで成型され、レース時
における緊急出動にいつでも対応できる軽量な作りになってます。



そのまま、イベントはクライマックスへ向かいました。日も傾いた午後4時半頃、いよいよ待望のルマン24Mがス
タートします。24Mの『M』は24Hの『H(時間)』ならぬ『M(分)』です。(笑)文字通り、24分間の周回を競うレー
ス形式になります。スターティンググリッドに並んだマシンは合計47台!!まさにル・マンそのものといった参
加台数です。中には例の緑の250GTOもいました。ポールポジションは主催側の配慮なのか?フォードコブラ、
そして2番手には黄色のポルシェRSR、3番手のBMW M3 Gr5と続きます。今回注目していたマシンがちゃん
と上位にランクインされているのはなんとも嬉しい限りです。



V12、水平対抗、OHVなど、各種のエンジン形式の入り乱れたエキゾーストサウンドが響きわたり、47台のマシ
ンがいっせいに1コーナーめがけて殺到していきました。スタートはル・マン式でもなくローリングスタートでもな
く、ヨーロッパ式のスタンディングスタートでした。馬力も排気量も、そして時代も違う47台のマシンどうし、1コ
ーナー手前で速くも抜きぬかれつの大バトルが展開されます。スタートではやはりポルシェ911RSRとBMW M3
Gr5がワンツーで1コーナーを制し、そのままオープニングラップを飾りました。しかし2周目から3周目にかけて、
タイヤのあったまった(?)BMWがポルシェをかわしてトップに立ちます。しかしポルシェも負けじとパッシング
の際にコーナー出口でアウトにはらんだBMWのインを伺い、ラインをクロスさせながらお互いをけん制しあう大 
バトルを展開しました。



レース中に日は完全に暮れ、ル・マンのナイトセッションそのものといった光景が展開されました。例のBMWは
その後に周回遅れに詰まった隙にポルシェに再び抜き返され、前走車のスピンの影響などで渋滞にはまり、
どんどん差を広げていかれました。しかしここで快調に走っていたポルシェRSRに異変が?!なんと、他車に
ラインを防がれ、押し出される形でグラベルに突っ込んでしまいました。幸いクラッシュには至りませんでしたが、
タイヤがスタックして残念ながらリタイヤとなります。バックストレートエンドでの出来事だったので鮮明には見えな
かったのですが、ポルシェを押し出したのはマセラッティ・トロフェオに見えたのですが、いかがなものでしょ
うか?(汗) 結局、ポルシェの脱落でBMW M1の優勝が確定しました。2位にも、名前まではさだかではあり
ませんが、70年代のパイプフレームカーっぽいマシンが入賞したようです。タイヤの性能も当時とは違い、現在
のグリップレベルにあわせたセッティングを施すにはさぞ苦労があったとおもいますが、それを実らせ、運の
問題があったとはいえ、最新マシンと互角に戦ったチームの実力には頭が下がりました。







こうして、あまりに素晴らしいツインリンクもてぎでのヒストリックオートモービルフェスティバルは幕を閉じました。

我々はこの後ラーメン屋さんで食事をとったあとに3時間程度の仮眠をとり、翌朝5時まで高速を飛ばして家路
につきました。2日間のトータルの睡眠時間が3時間という体力的にかなりハードな遠征となりましたが、イベント
の内容は予想以上に素晴らしく、一生の思い出ともなる素晴らしいイベントに参加できて光栄でした。

また、ツインリンクもてぎもとても綺麗に精美された美しいコースで、一箇所からコースのほとんどが見渡せ、
移動範囲も非常に少なくてすむレイアウトに工夫されていることなど、鈴鹿サーキットとはまた違ったとても
居心地のいい場所でした。

今回はHIGH-GEARedの企画で見学オフを開催しましたが、イベントへ招待してくださったGoにいちゃんさん
と、長距離におよぶ運転をしてくださったSIMASIMAさん、そして金銭的にも体力的にも厳しい遠征にも関わら
ず参加してくださったムラシマムラさんとやまもさん、そしてこのイベントを成功に導いてくださった主催者と
参加者のみなさん、そしてこのレポを見て少しでもイベントの雰囲気を知っていただくことができた皆さんの全
てに感謝します。






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