1/450スケール 航空母艦 赤城 真珠湾作戦時
HASEGAWA製インジェクションキット








ハセガワ 1/450

これまで、HIGH-GEARed HOBBY WORKS!!では空母赤城の作例をたくさん
紹介してきましたが、今回は初めての登場となる、ハセガワ1/450スケールのもの
です。

HIGH-GEARedがこれまでの経験で、このキットを最後に組んだのは小学生の頃
で、当時の記憶はあいまいながら、多少大味な印象が残っていました。

しかし、同じハセガワの1/700赤城も大味ながら手を加えて丁寧に組めばなかなか
良い仕上がりになることを思えば、今回の1/450スケールのハセガワ製赤城もそこ
そこに期待のできるものでした。

ディティールアップも、これまでの1/500赤城の汎用エッチングパーツ主体のディ
ティールアップに反して、ゴールドメダルモデルズ製の専用パーツが使用可能と
なり、各種支柱やトラスのディティールをより繊細に再現可能となりました。


***実艦について***

赤城は当初、日露戦争時代の艦をすべて作りなおす八八艦隊整備計画の一
環として天城型巡洋戦艦4隻のうちの1隻としての建造が進められていたのです
が、ワシントン軍縮条約により、日本海軍の戦艦保有数に制限がかけられ、空
母に改装され、日本海軍では初の空母、鳳翔に次ぐ二隻目の本格的航空母
艦として完成しました。

空母として完成した直後は世界でも他に類を見ない発艦、着艦が同時に行え
るように工夫された三段甲板式航空母艦で兵装も、機銃、高角砲以外に、20
mm砲10門と中型巡洋艦並みの攻撃力を持った珍しいものでした。

しかし、この三段空母は航空機の性能が上がるにつれ、より長い飛行甲板を使
用する必要があるため後に廃止され、長さ250m、幅30mの広大な一枚甲板に変
更する大改装が行われました。改装の後は第一航空艦隊の旗艦に就役し、南
雲忠一提督指揮のもとに、真珠湾奇襲作戦で大勝利をおさめ、世界最強の
空母、機動部隊と世界にその名を知らしめました。

しかし、ミッドウェー海戦において甲板上で兵装転換のさなか、米エンタープラ
イズ機の攻撃により、2発の爆弾が命中。発進準備中の航空機やその爆弾へ
の誘爆をおこして大火災に見まわれ第4駆逐艦隊の魚雷により沈没処分されました。


赤城と言えば、真珠湾作戦時の機動部隊の旗艦でもあり、航空母艦の技術が
飛躍的に優れていた日本海軍が誇る当時世界最強の航空母艦とも言われ、
世界にその名が鳴り響いていました。


↑1/500スケールと1/450スケールだとあまり違いがなさそうですが、実際には
1、5倍くらいの大きさの差を感じます。赤城に搭載されていた艦載機の1/72
スケールモデルと一緒にディスプレイしてあります。


***模型について***

キットはハセガワの1/450スケールのものをベースにゴールドメダル製の1/450
赤城ハセガワキット専用のエッチングパーツをメインに使用し、その他の部分は
各種自作しつつディティールアップを進めました。

また、今回は初めての試みとして、1/450の人形を艦上に配し、真珠湾第一次
攻撃隊発進の情景を再現してみました。


↑発艦する艦上機に向け、帽子を振って送り出す水兵と士官達。

人形はエッチング製のもので、サフで厚みを出した板状の再現になりますが、
人形自体が小さいあtめ、アップでみる写真ほどには板っぽさは目立ちませんでした。

艦載機はキットに付属する機数の関係で、真珠湾第一次攻撃隊の編成全機
を再現することはできず、後部エレベーターを作動して発艦準備状態としました。

実戦ではエレベーターが動いた状態で先頭機が滑走することはほとんどありま
せんが、模型映えを考慮した配置です。


↑舷側には1/500と同じく鋼板継ぎ目をマスキング&サフ吹きにて再現しました。


↑左舷側面の高角砲甲板はニチモの1/500キットとはかなり違う造形になって
います。この部分にはメリハリを強調する上でも、高角砲射界制限枠を追加し
てディティールアップを施しました。


↑専用ディティールアップパーツの見せ場は後部に集中します。

飛行甲板裏側のトラスとエッチングパーツに交換された後部飛行甲板支柱、
更には追加支柱を真鍮線で自作してこれらのディティールを生かしました。




**総括**

1/450航空母艦赤城の製作は久しぶりのことでした。これまではニチモの1/500
赤城の造形がメリハリがあるので好みだったのですが、こうしてみると1/450スケ
ールもなかなか悪くなく、大型スケールの迫力も相まってとても魅力的に思えま
した。

1/450という少し中途半端なスケールのため、あまり話題にあがることがありませ
んが、同社の1/700赤城と同じく、丁寧にかつ少しばかり手を加えれば大変見ご
たえのあるキットなので、今後も機会があればまた製作したいと思います。

ハセガワは最近では1/350戦艦三笠をリリースするなど、大型艦船模型の開発
にも再び意欲を見せてくれているので、今後のキットのラインナップが実に楽し
みです。







SCALE MODELSに戻る


左側にメニューページが表示されない場合はここをクリック

艦船模型製作代行 モデルファクトリー ハイギヤードはこちら

スケールモデル完成品販売ネットショップ CHERRY&ANCHORはこちら





inserted by FC2 system