戦艦 大和
タミヤ 1/350 徹底ディティールアップ決定版






↑日本海軍艦艇の対空兵装で最もおなじみの12、7cm連装高角砲。今回はシールド付きを紹介します。


八九式 12、7cm連装高角砲 シールド付き

八九式12、7cm連装高角砲は、日本海軍艦艇の最もポピュラーな対空兵装として、
多くの艦艇に装備されました。 今回は、シールドの付いたタイプの紹介ということで、
高角砲自体の紹介は次項に譲り、主に高角砲を覆っているシールドについて紹介
します。

新造時の大和型戦艦に塔載された高角砲には、主砲発射時の爆風避けとしてシー
ルドが装備されたものが配備されました。

このシールドも、25mm機銃のシールドと同じく、弾片防御程度の防御力しかなく、艦
載機の機銃掃射に耐えられるものではありませんでした。 5番高角砲の信管手を
されていた坪井平次氏によれば、内部に飛び込んだ弾丸や破片が内部で暴れ周り、
一度に多数の死傷者を出すことがあったと言いますから、シールドに守られていると
いう安心感はないに等しかったのだと思われます。

12、7cm連装高角砲のシールド形状には様々なバリエーションがあり、塔載される艦
に合わせて排煙避けや波避けなどの機能を持った様々なシールドが開発され、大
和型戦艦のシールドも、大和型戦艦独特の形状をしていました。

新造時には、塔載された6基の高角砲座全てにシールドが取り付けられましたが、
改装によって高角砲座が12基に増備された際、上段に位置していた新造時の高角
砲座からシールドが取り外され、下段の1、2、5、6、9、10番高角砲座にシールドが
移し換えられました。 これにより、新造時の3、4、7、8、11、12番高角砲はシールド
なしの露天となりました。(砲番号は改装の際に変更された思われます)


キットのシールド付き高角砲には内部は再現されておらず、単体のシールドパーツに
基部と一緒に成型された砲身を取り付けるタイプのものです。(ちなみにニチモ1/200
では内部がちゃんと再現されています)

タミヤキットのシールドも、パーツ単位でも見て なかなか出来のいいものですので、こ
れをベースにディティールを追加するカタチでディティールアップを行いました。


↑キットのパーツをそのまま組んだものです。シャッターのモールドはもちろん、超繊
細なリベット表現、更には側面の観測用スライド窓までシルエット表現されているのに
は驚かされます。


↑例によって、シャッターをエッチングパーツ貼り付けにて精密化します。正直言って、
作業の「手間対効果」の点で、あまり効率的な作業ではないのですが、「少しでも実体感
を出したい」一心で地道な作業を続けていきました。 今回は管制機シールド、機銃
シールド、高角砲シールドと、実にたくさんのシャッターを貼り付けてきましたが、この
高角砲シールドを最後に、シャッター貼り付け作業は終了です。


↑タミヤの高角砲パーツにはほとんど不満はないのですが、目立つ部
分で抜けている唯一と言っていいモールドを再現します。ディティールアッ
プパーツは用意されていないので、皮革細工用の抜き打ちポンチで
プラバンを抜き、直径1mmの円盤を複数自作します。(画像では1、5mm
のものを打ち出してますが、実際は1mmのものを使用しました)


↑そして、これをシールド前面のフラットになっている部分の図面に従った位置に貼り
付けていきます。これは、通風筒のフタの部分を再現したものです。このフタは、シー
ルド上面にちゃんとモールドされているにも関わらず、前面のものが省略されているた
め、追加しました。


↑続いて、砲身を取り付けます。この真鍮挽き物砲身パーツは、FUKUYAのもので、
シールド付き、シールドなしの高角砲で共用されています。直径は1mm以下の超精
密品で、左側の爪楊枝の太さと比べても針のように細いものですが、ちゃんと砲口と
段付き、テーパーも再現され、精密感あふれる仕上がりです。


↑仰角を一定させるために、キットの砲身を片方残し、それに合わせて取り付け穴を
開けていきました。このキットの砲身基部の構造をご存知の方でしたら何となく想像が
付くと思うのですが、基部のパーツが薄いため、まっすぐ開けるのがなかなか難しくて、
左右の角度をあわせるのには想像以上に苦労がありました。


↑片方の砲身の角度が決まれば、今度はそれをガイドにもう片側に同様の作業を施
して方針の角度を揃えます。


↑あとは砲身スリットにシャッターを追加して完了。この時点では上部シャッターのみで
すが、もちろん下部シャッターも必要になってきます。ライオンロアのシャッターパーツは
砲身の位置は関係ない1枚モノですので、砲身の仰角に合わせた位置で切断し、2枚に
切り分けて砲身の上下に接着する必要があります。 また、手摺はエデュアルドの武蔵
用の物で、最初から大和型戦艦のシールド付き高角砲に合わせたサイズに設定され
ているため、シールド側面の回りこんだ部分の再現が簡単になりました。
(シールド前面のフラット部分にスジ彫りを入れておけば更に見栄えがしたかもしれません)

次回は、シールドなしの12、7cm高角砲の紹介です。



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