戦艦 大和
タミヤ 1/350 徹底ディティールアップ決定版






↑大艦巨砲主義の象徴とも言える大和で皮肉にも最も活躍した機銃について。今回はシールド付きのものを紹介します。


1/350戦艦大和 九六式 25mm三連装機銃 シールド付き

話題はまた砲槓兵器類に戻り、捷一号作戦時(レイテ沖海戦)、天一号作戦時(坊ノ岬
沖海戦)にて最も使用頻度の高かった、機銃、高角砲類をこれから仕上げていきます。

実戦の戦史ではもちろん、模型においても、これらはある意味、主砲と同等またはそれ
以上に重要な部分となりますので、それら全てにディティールアップを施し、対空兵装
の実物感を出すためのディティールを追加しました。

まずは、25mm三連装機銃です。 大和には、シールド付きと露天の2種類が装備され
ましたが、ここではシールド付きのものを先に紹介します。 

機銃本体に関しての説明は次項に譲り、まずはシールドそのものについて紹介して
いきます。


この機銃シールドは、一般的には防弾シールドのように思われがちのようでして、大
和を扱った「それなりに専門的な書籍」でも、たまにそのような表記を見かけますが、
実際は主砲発射時の爆風から機銃や兵員を守る為のもので、弾片防御程度の効果
はあったものの、機銃弾の直撃などには耐えられない作りだったようです。

大和の機銃シールドには、建造時および昭和19年3月の対空兵装増備の改装が行
われた時に追加された、従来型の丸型機銃シールドと、昭和20年1月に追加された、
戦時急造型の角型シールドの、2種類があったことが良く知られています。

しかし、近年の大和研究において武蔵の昭和天皇行幸記念写真に写っている丸型
シールドと、大和の昭和20年1月の撮影の艦上写真に写っている丸型機銃シールド
の基部の厚さが違うことが判明し、シールドそのものの高さも違っていると結論つけら
れました。

これは大和と武蔵のシールドの形状が違っていたのか、そもそも大和型戦艦自体、
丸型機銃シールドに2種類の形状があったのか?詳しくはまだ分かっていませんが、
こうした新しい考証が突然湧き上がるところが、大和型戦艦の興味深い点と言えます。

タミヤ製の1/350戦艦大和キットには、丸型機銃シールド1種類しかパーツとして含まれ
ていないため、せめて戦時急造シールドの形状(角型)だけでも何とか再現したいと
思い、パテを盛ってエッジを強調した試作品を1個作ってみました。しかし、自身の技術
力ではどうしても納得のいくものが完成せず、結局ここも妥協することになり、機銃シー
ルドは一種類だけの「男たちの大和」仕様になりました。(そう言えば若干聞こえが良い。笑)

しかし、1/700ではピットロードが戦時急造機銃シールドをキャスト成型で用意してくれ
た経緯が過去にあることですし、今後のアフターパーツの登場も考えられないではあ
りません。今回製作した この機銃シールドは、今後の可能性も考えて、弱めの接着を
しておこうと思います。


↑戦時急造シールドの再現を諦めたからといって、もちろん何もせずにキットのまま
機銃を組み立てるということはしません。各メーカーのエッチングパーツを前後左
右に貼り付けて、モールドにメリハリを持たせると同時に、実物感を演出しました。


↑これはホワイトエンサインのエッチングパーツに含まれ
る、25mm三連装機銃シールド用のパーツです。背面に
取り付ける扉を中心に、前面に取り付ける手摺が左右に
セットされています。


↑各パーツを取り付けた状態。手摺は実艦の写真では基部上面に取り付けられてい
ましたが、模型では強度を出す為に側面に接着しました。 映画「男たちの大和」では、
反町隆史氏が演じる 森脇二主曹がこの機銃シールドの背面扉を開け、中の機銃に給
弾しているシーンがありました。 反町氏は、以前NHKのドラマで陸軍軍人を演じてい
る姿を見て、軍人役は似合わないイメージを持っていたのですが、責任感とホネのある
森脇二主曹役は個人的にはとても良く似合っていたように思います。


↑シャッターはライオンロア製のパーツで、探照灯管制機のディティールアップ中の
パーツ画像で、隅の方に映っていたものです。機銃シールドのディティールアップは、
作業自体は難しくないのですが、数を揃える必要があり、管制機類のディティールアッ
プなどと比較しても、なかなか苦労しました。 


ところで、映画の中の機銃シールドといえば、「男たちの大和」だけではなく、「連合艦
隊」に出ていた大和の機銃シールドも、なかなか雰囲気のある作りで、気に入ってました。

同映画を初めて見たのは劇場ではなく、ビデオをレンタルした小学生の頃だったので
すが、当時から大和のプラモデルを作っていたこともあって、「あの機銃の本物だ!」と
感激して見た思い出があります。


↑塗装を済ませて機銃身を取り付けました。銃身スリットの部分はスミ入れによって
再現しているのですが、艶が消えていない関係で若干不自然になってしまって
います。苦労した取り付けたシャッターですが、これは塗装してしまうとあまり分から
なくなりました。(笑) 銃身の塗装は、シールドなしの機銃も含めて、今回はGSIクレオス
スーパーメタリックカラーの「スーパーアイアン」を使用しています。


↑シールド付き機銃のアップ。この機銃シールドについて、昔から謎に思っていること
があります。それは「このシールドは一体どういう仕組みで機銃本体に固定されてい
るのか?」ということです。 また、銃座との境目はどのようになっているのか?主砲塔の
ようにローラーがたくさんあるのでしょうか? また、重いシールドが付いていることで、
旋回速度などは、露天の機銃よりも遅かったりしたのでしょうか? これは、高角砲シ
ールドや、射撃指揮装置のシールドにもいえることで、個人的に長年の謎なんです。



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