1/700スケール 重巡洋艦 三隈
TAMIYA製インジェクションキット 2回目











田宮模型 1/700

先日、戦艦扶桑の模型を元乗組員の方にお届けしたとギャラリーに掲載
しましたが、その方は以前に三隈にも乗艦されていたことがあり、扶桑と
セットで製作しました。  

重巡洋艦三隈の登場はこのギャラリーでは2回目ですが、2003年3月以
来、およそ2年ぶりの登場となります。

重巡洋艦三隈(みくま)は4艦が建造された最上型巡洋艦のなかで、ネ
ームシップの最上の次にあたる昭和10年8月に15、5cm3連装方5基を
備える軽巡洋艦として竣工、後に主砲を20、3cm連装砲に換装し、重巡
洋艦として生まれ変わりました。

艦容ではフレアーのついた艦首や独特な誘導煙突など最上型特有のス
タイルを備えながら、最上とは艦橋構造物や後部マストなど細部で微
妙な違いがみられました。

重巡洋艦として太平洋戦争開戦を迎えた三隈は、姉妹艦3隻と第七戦隊
を編成し、マレー上陸戦やバタビア沖海戦などの緒戦で活躍しました。

しかし昭和17年6月のミッドウェー海戦において、米潜水艦の攻撃を避
けるための夜間一斉回頭中に後続する姉妹艦最上と衝突し、損害を受
けたところに米艦載機の波状攻撃によって大破炎上し、最後を遂げまし
た。


ベースにしたキットは今回もTAMIYAから2002年下旬にリリースされたもので、
静岡の有名模型会社3社協同開発の国内艦船模型の最大のブランド、ウォー
ターラインシリーズの最新作のひとつといえるものです。

ウォーターラインシリーズの中でもトップの技術を持つタミヤが開発を
担当しただけあって、この三隈(最上型)のキットは船体を左右分割方
式にすることで舷側のディティールが一体成形式の船体より詳細に再現
され、船体側面内部にある魚雷発射管の形状も実物どおり、立体的に再
現され、完成するとほとんど見えなくなる予備の発射管まで再現されて
います。

今回はこのキットをベースに、専用のエッチングパーツを使用するなど、
オーソドックスなディティールアップを施しました。

ジョーワールドのエッチングパーツはクレーンやカタパルト、探照灯台の
トラス構造の構造物および艤装の再現に役立ち、完成度をより一層シャ
ープに引き立ててくれます。

また、同パーツはマストの造形も最高なのですが、空中線再現派の自分と
しては有効利用できなくて残念です。 

手摺やタラップなどの基本的なパーツはゴールドメダル製から流用しました。


↑航空作業甲板の様子。主砲上空中線支柱もエッチング製です。実際に
空中線が繋がるシャフトは真鍮線で自作しました。



**総括**

タミヤの最上型重巡洋艦は何の文句もなく最高です。そしてジョーワールド
のエッチングパーツも最高です。

しかし、最近は手摺やタラップが含まれていないエッチングパーツが増え、
その一方でマストや空中線支柱などを含んだキットが増えてきました。

これはやはり手摺派、空中線派の艦船モデラーが減ってきたことを意味す
るのでしょうか? 

よく、リアル1/700スケールを換算すると、手摺や空中線などは見えない
サイズになる」 と言いますが、個人的には模型なんだから模型映えを良く
するためには付属していたほうが便利と思います。 

でもそうすると単価も高くなってしまうので、メーカーさんとしては悩みどころ
かもしれませんね。





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