1/1000スケール 戦艦大和
グンゼ産業 HIGH-TECH MODEL 全金属製キット











グンゼ産業 1/1000

HIGH-GEARed HOBBY WORKS!!ではこれまで戦艦大和のあらゆるメーカー、あらゆる
スケールのキットのインプレッションを掲載してきましたが、今回はこれまでで初めてとなる、
珍しい全金属モデルです。

これはHIGH-GEARedが艦船模型に最初にハマりだした小学生時代に旧グンゼ産業(現GSI
クレオス)からリリースされたもので、「全金属」という耽美な響き(笑)と、\10000を越える高額と
あって、艦船模型ファン垂涎の商品でもありました。

当時は結局組むことのなかったこの全金属大和ですが(実はお年玉シーズンに長門を購入
したものの、当時の自分の技術ではとても完成することができず、船体のみが文鎮同様のあり
様で残されました)、21世紀の今日、ひょんな機会から製作の機会が回ってきたので、今回
念願のギャラリーにアップすることができました。

パーツは文字通り全てが金属製のもので、キャストやインジェクションのパーツは一切含まれ
ません。 パーツの主な内訳は、船体および構造物がホワイトメタル製、カタパルトと運搬レー
ルを含む航空作業甲板、マストの一部、空中線支柱と機銃身の一部がエッチング、主砲の
砲身が真鍮製の専用パーツ、高角砲身、副砲身、マストなどは真鍮線を切って自作するとい
う構成です。


↑ホワイトメタル製の構造物はそれなりに繊細なモールドで再現されています。

船体は上下分割式で、洋上モデルとしての製作も可能なものですが、今回はフルハルモデル
として仕上げました。

重量のあるモデルということで、台座は角棒を入れて補強し、船底にボルトを埋め込んでネジ
止めして固定する方式としました。

金属パーツはインジェクションパーツと比べて離型剤などの成分が残り塗装しにくいので、WAVE
のMウォッシュに一晩漬け込み、油分を落としてからメタルプライマー、プラサフの順番に吹き
付け、あとはインジェクションキットと同じ手順で塗装しました。


↑こちらは上部構造物の組み立てが終わった状態です。塗装前だと
全金属であることも良くアピールされていますね。


後ろからの図。マストは一部に真鍮線を使い、あとはエッチングで再現
する仕組みになっていますが、今回は空中線を張ることになっていたの
で、エッチング部分にも真鍮線を貼り付けて補強しました。 また、高角
砲の砲身も全て真鍮線を切って自作するよう指定されています。


塗装し、空中線を張った艦橋付近です。塗装したとはいえ、金属的な雰
囲気は残されていて、写真でみるより実物は数段重厚な雰囲気です。(笑)


船尾付近。この部分のパーツ構成は、航空作業甲板をはじめ、カタパ
ルトと運搬レールがエッチング製で、水偵は胴体およびフロートがホワ
イトメタル、主翼および尾翼がエッチングパーツで、クレーンはエッチン
グとホワイトメタルのコラボレーションという状態です。

ちなみにスクリューはブラケットと一体のもので、左右2種類のパーツが2個ずつ入ってい
て、そのパーツの長さを調整して前軸用、後軸用と作り分けて使うよう指定されています。


↑WAVEのTケースに上手く収まった1/1000大和。ちなみにこのケースに
は1/700大和は多さが足りず入りません。


台座は外からは見えませんが、内部はプラ棒でジャングルジム並に補
強されています。ホワイトメタルは金属とはいえ、曲がりなどに以外に弱
いので、こうした措置は効果的です。


↑1/350戦艦大和との大きさ比較。



**総括**

今回はこのギャラリーで初めてとなる全金属キットになりました。やはり、鉄でできた実物の模型の材質は金属
が最高であるということを認識しました。 

もちろんプラであれ、レジンであれ、艦船モデルを作るときには「金属的に見せる工夫をする」のは当然ではあ
って、以前は僕も下地にシルバーを使うなどいろいろ工夫をしたものですが、結論からいうとプラで成形されてる
以上、所詮本物の金属にはとてもかないません。色を塗れば同じのように思えて、実は全くもってそうでもないの
はなんとも不思議な気がします。 

同じことは木製の模型にも言えます。このギャラリーにも数隻、プラスチック製の帆船模型を掲載していますが、
これもどう工夫して木製に近づけようとしても、やはり実物の木製帆船模型の雰囲気とは大きな隔たりがあります。

この隔たりを可能な限り埋めることこそ、多くのモデラーの大いなる目標のひとつと思うのですが、こうして実物
を見てしまうと、そこまでの道のりはまだまだとおいと思わせられざるを得ませんでした。

ところでキットの印象ですが、これはかなりの上級者向けのもので、プラキットしか組んだことのないモデラーの
方には少し手ごわいと思います。ピットロードのハイモールドシリーズのレジンキットから、戦艦クラスを2隻以上
組む程度の経験が必要でしょう。 

今回は細かい部分には触れていませんが、細かい艤装パーツはほとんどが加工のいるもので説明書も分かり
づらく(パーツの絵と実物の形状にに差があります)またパーツが小さいだけにそれらの加工にもそれなりの苦
労を覚悟する必要があるでしょう。

しかし、完成した後の印象はそれらの苦労を忘れさせてくれる程に良好なものですので、完成後には大きな満
足感が待っているはずです。全金属の重量感がなかなか写真からは伝わりませんが、なんというか良い感じの
ものになりました。





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