1/700スケール 航空母艦 蒼龍 1941年真珠湾作戦時
PIT-ROAD製 ハイモールドレジンキット
ピットロード レジンキット1/700
航空母艦蒼龍といえば、一から空母として設計建造された日本海軍初の本格的航空母艦
で、大戦中は赤城、加賀、飛龍などと行動を供にして、ハワイからミッドウェーにかけての各
海戦で大活躍をしました。
そのような輝かしい戦歴をもつ航空母艦にも関わらず、機動部隊の主力としてこれまで紹介
してきた赤城、加賀、飛龍、翔鶴、瑞鶴と違ってこれまでこのギャラリーに登場することがなか
ったのか？ それは完成度の高いインジェクションキットに恵まれなかったのが大きな原因
です。
ウォーターラインシリーズの中でもアオシマが手がけたモデルは初期に製作されたものと近
年リニューアルが施されたものとの差が激しいということは、これまで幾度となく紹介してき
ましたが、同社の扶桑型戦艦とおなじくこの蒼龍に関しては初期に製作され、未だリニューア
ルが施されていないキットとして、モデラーの手を煩わせるもののひとつになっています。
そんなリニューアルを望む声にいち早く応えるのは、これもやはり質の高い扶桑型戦艦を
レジンキットの形でリリースしたピットロードで、この蒼龍も同社の同シリーズ、ハイモールド
キットシリーズのひとつとなります。
船体はポリウレタンのレジン成形で扶桑と同じですが、飛行甲板は質の高い大判エッチン
グパーツで仕上げられ、これをレジンとホワイトメタルで成形された船体と艤装に合わせ、
スポンソン支柱などは真鍮線から自作して組み立てる仕組みになっています。
今回はいつもどおりゴールドメダルのエッチングパーツと精密チェーンによる錨鎖、空中線
支柱の自作と、これまで製作した1/700モデルと仕上がりを合わせるために、ウォーターラ
インシリーズのジャンクパーツからの艤装のトレード、キットには１機しか付属していない艦載
機の流用などを行いました。
右舷側舷側の後方。このキットはスポンソン支柱を真鍮線で自作するように指定されてい
ます。
また、マストもほとんど自作の必要があるので真鍮線工作にある程度の慣れが必要でしょう。
左舷中央部。艦橋の造形などはインジェクションキットなどと比較すると最高です。キット
にはミッドウェー海戦時の見張り所付きの艦橋がセットされていたので、真珠湾攻撃時
に合わせて見張り所のモールドは削り取って窓枠にジョーワールドのエッチングパーツ
を貼り付けて仕上げました。
＊＊総括＊＊
蒼龍は日本海軍を代表する航空母艦だったにも関わらず、キットに恵まれないため、
自作の得意な方でもない限りは現在はこのピットロードの高価なキットを組むしか満足
のいく完成度に仕上げることは無理です。
アオシマの現在の技術で蒼龍を製作すれば、きっと素晴らしい完成度になることと思う
ので、期待したいです。（飛龍の評判しだいでは蒼龍リニューアルも検討するというリリ
ースもありましたしね）
ところで、ハイモールドシリーズの蒼龍の製作レポというのは、この製作を始める前にい
ろいろ調べてみたのですが見つけられませんでした。 ひょっとしたらHIGH-GEARed
HOBBY WORKS！！が初めてかもしれません。
今後も珍しいキットの製作レポートなどをお伝えして行ければ、キットの内容がわから
ず二の足を踏む方々のお役にもたてるかもしれませんね。
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