フジミ 1/24 フェラーリ F40LM(ストラダーレ)










FUJIMI Ferrari F40LM

この作品は、奈良模型愛好会の2011年「春展」のカーモデルの小テーマ「スーパーカー」に合わせて製作したもので、フジミの「フェラーリ F40 ル・マン」をベースに、キットと実車の違いを埋めるべく多少のカスタマイズを行った他、テーマに適合させるためにストラダーレを想定した内外装の小変更を行いました。

具体的な変更点は、下記の通りです。

1:ヘッドライトレンズカバー形状の変更
2:ボンネット上のNASAダクトを開口
3:ヘッドライト取り付け向き変更
4:ルーフアンテナの取り付けモールド切除
5:ドアミラーの形状変更(タミヤのF40コンペティツィオーネ用パーツを流用)
6:室内およびフレーム内部にカーボンケブラーデカール貼付
7:フロントリップススポイラーおよびリア可変ウイングにカーボンフィニッシュ貼付
8:フロントカナードおよびトーイングフック省略
9:ナビシート装着
10:ボディと一体成型のウインカーレンズを切削し、クリアパーツに交換






F40LM全景。フェラーリと言えば赤!をイメージしてしまいますが、赤いF40LMは雑誌でもネットでも掲載数が多いので、今回はあえてビアンコに挑戦しました(笑) 上品さと獰猛さを併せ持ったF40LMには似合う色ではないか?と個人的に考えています。シートカラーやホイールカラーもオリジナルとは異なりますが、そもそもエンツォの生前、個人ユーザーには赤以外のスペチアーレはデリバリーされていないようですので、オーナーがレストア時に好みのカラーに塗り替えたという設定でも納得しています。



リアビュー。メッシュ状のリアガーニッシュは、キットに付属のエッチングパーツを使用しています。本物のF40LMには、リアバンパー下にディフューザーが備わりますが、キットに付属していないのと、ストラダーレを想定していることから省略しています。エアジャッキの差し込み穴も同様です。



この角度からだと、エンジンルーム内が良く見えます。キットのエンジン周りのパーツは基本的にF40そのもので、インタークーラーやマフラーのタイコ形状が違うので、こだわるならこの辺りも修正ポイントになります。今回はキットをそのまま組んでいるので、「F40LMのストラダーレ」というより、「外装をLM風にモディファイしたF40」という解釈も出来そうです。



フロントカウルのアップ。ライト形状はキットでは少々「タレ目」になりすぎているようですので、修正しました。あと、NASAダクトも一部省略されているので、ボンネットに穴をあけてプラ板を裏打ちする方法で追加しています。リップスポイラーには、ハセガワのカーボンフィニッシュを貼りました。少々高価な材料ですが、光の反射が本物のドライカーボンそっくりで大変実感的です。



サイドのディティールもいくつか手を入れてあります。ドアミラーはキットには運転席側しか設定されてなく、形状もあまり良くなかったので、タミヤのF40コンペティツィオーネのパーツを取り寄せて使用しました。室内パーツも、一部タミヤパーツに差し替えてあります。また、ウインカーレンズも、ボディパーツに一体成形されていて、そのままではクリアー化できないので、モールド切削の上、WAVEのHアイズ(クリア)を塗装し、置き換えました。



これは製作中の画像で、フロントカウルの修正の様子です。



左が修正前、右が修正後です。この時点では、かなりタレ目が直ったように思えたのですが、今思えばもう少しツリ目でも良かったかな?と思います。



室内にはカーボンケブラーデカールを貼り詰めました。カーボンケブラーの質感再現にデカールを使用するのは、パジェロのカウル内部を塗装で仕上げた時からの課題でした。使用したのはフジミのデカールですが、隠ぺい力が低く、かなりムラの多い仕上がりになりました。次回は他メーカーの製品を使用したいと思います。


**総括**


フェラーリF40LMは、私が世界で一番好きなスーパーカーです。

歴代フェラーリスペチアーレの中でも、最も乗り手を選ぶという、この極端なスペックと、その獰猛さが表面的にも現れたようなスタイリングに魅せられている車ファンやカーモデラーは多いと思われるのですが、なぜかこれまで良質なキットに恵まれず、このフジミの古いキットがほぼ唯一と言える存在でした。

このフジミのキットは説明書を見る限りでは、実際にLMがレース用にデリバリーされる前の時点で商品化されているようで、その結果、実際にサーキットにデビューしたF40LMとはディティールの異なる部分が多く、フェラーリファンの観賞に耐えるには少々厳しい仕上がりです。

こうしたキットの不出来もあって長年手を出す事ができず、HIGH-GEARed工房においてもおよそ4年間にもわたって「積みキット」と化していたこのキットですが、今回の春展のテーマもあり、ようやく重い腰を上げることができました。

普段、ほとんど素組みしかしないカーモデルですが、愛してやまない車だけに、少しでも見栄えをよくできるようにと、今回はかなり愛情を注いだつもりですが、なんせリアバンパーとリアカウルの幅が1ミリも違うようなキットですので(笑)、注いだ愛情の効果がどの程度 表面的に見えているかは分かりません。

この手のキットを仕上げていつも思う事ですが「お!これ、いいキットじゃない??」と、見ている人に思ってもらえたら、頑張った成果が出たのかな?というところです(笑)

いろいろありましたが、長年積んだままになっていたフジミのF40LMへの義理は果たしたと思いますので、今後、F40系のコンペティションモデルを製作するとしたら、次回はモデルファクトリーヒロさんのキットに挑戦してみたいと思います。


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