この作品は2013年以来、マイブームとして少しずつ作りためているインディーカーモデルの一台で、AMT、モノグラム問わず、初めてのマーチ製シャーシ製作となりました。
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ドミノピザのカラーリングといえば、1990年優勝のアリー・ルイエンダイクのイメージが強いですが、このマシンは同じダグ・シアソンレーシングのマシンでも2年前の仕様にあたる、マーチ88Cで、ブラジル人ドライバーのラウル・ボーゼルがドライブしました。1988年のインディ500は、ワークスマシンとして、ペンスキーが圧倒したレースでしたが、サプライヤー系のシャシーではローラが優勢で、マーチはどちらかというと少数派でした。 |
1988年インディ500のマーチユーザーは、有名どころでは、バルボリンカラーのアル・アンサーJr、マルボロカラーのエマーソン・フィッティパルディ、クエーカーステートカラーでポルシェエンジンを搭載して話題となった、テオ・ファビなどです。マーチのシャシーはローラやペンスキーと異なり、アンダーカウルが短く、エンジンブロック下部がむき出しになっていることが特徴です。 |
キットはAMTらしく、組み易くもカッチリとした設計。ステアリングは固定式なので、フロントホイールに舵角を与えたりすることはできませんが、ボディと一体になったアッパーアーム、アンダーカウルと一体となったロアアームの効果も相まって、非常に頑丈で組み立て中も安心感があります。 |
エンジンおよびインテリアの様子。エンジンは完全に素組みですが、ターボの吸気口をカウルの開口部に合わせるのに少々苦労しました。コクピットは目立つ部分なので、シートベルトのみ社外品を追加しました。背もたれ部分は実車とは少し違うパネル構成になっているので、気になるようでしたら修正した方がいいでしょう。(←私はそのまま組みました) |
昔のレースゲームのような後追いのアングル。カラーリングが鮮やかですので、このようなアングルでも非常に模型映えがします。 |
AMTのインディーカーキットのラインナップは、1988年仕様に限って言うと、(実際のレース参加車両のラインナップと全く同じ)ペンスキー、マーチ、ローラの三種類です。これまで、この三車種を1台ずつ製作してきましたが、その中でもおそらくマーチは最も作りやすい部類ではないかと思います。 ドミノピザのカラーリングが施されたマシンは、鮮やかなカラーリングだけでなく、『ピザの配達車が暴走する』という理由でスポンサー契約が取りやめられるなど、アメリカンモータースポーツらしいエピソードがあったりして、以前からなんとしても完成させたいと思っていた一台でした。 しかし、そうした個人的な気持ちの盛り上がりがある中で、展示会に向けて完成を急ぎすぎた結果、デカールは劣化をカバーしきれず、ボディ塗装も何度もやり直した結果、とても満足とは言い難い仕上がりになってしまったのが、個人的に残念なところです。 この作品を作った時には、まだ海外メーカーのデカールの存在も知らなかったので、少々悔いの残る結果となりました。(その関係で、HPへのアップが半年ほど遅れました【苦笑】) AMTのマーチは、次回はエマーソン・フィッティパルディの乗った、マルボロカラーのマシンを製作予定なので、今度こそ、美しいマーチを完成させるべく、頑張りたいと思います。 |