DIY's ROOM1





根気さえあれば、誰でもできる市販1液性スプレー塗料を使用したアルミホイールの
塗装の方法を解説します。

作業に置いて、最も大切なものは根気のみです。焦らずじっくりと作業を進めるこ
とによって、アナタだけのオリジナルホイールを完成させましょう。

作例では、社外品の塗装済みアルミを使用しておりますが、無塗装仕上げの銀色ア
ルミでの方法も解説していきます。

(作例:RAYS TE37 カラー:TOYOTA4G8、理由:単車との接触事故による傷の補修ついで)





1:下準備

アルミホイールは使用するに従い、ブレーキパッドのかすや泥など、様様な汚れが
付着しているため、塗装前の作業として一番最初に行うのは中性洗剤を使った洗浄
です。パッドかすやピッチ、タールの除去には台所用中性洗剤が効果的です。

洗浄作業を終えましたら、塗装の足つけを開始します。洗浄しおわったアルミの表
面は、塗装済み、非塗装のものに関わらず平滑化されつるつるになっているのでそ
のままの状態では塗料が弾かれしっかり密着してくれません。

まずは、400番くらいの耐水サンドペーパーを全体にかけ、次に1000番のペーパー
で仕上げてやります。このとき、水をつけて作業をすると、表面は綺麗に仕上が
ります。既に塗装済みのアルミの場合は、下地が出るまで磨くことはありません。
もともと塗装済みのアルミには強力な下地塗料が吹いてあるので、これは剥がさず
にそのまま利用します。



これが耐水ペーパーがけ終了後の状態です。塗膜の表面に傷をつけたので艶が死んでます

水研ぎの後はペーパーがけの際に発生した粉塵をしっかりあらい流し、なるだけ晴
天の日に丸一日かわかしてやります。

次に必要な作業は脱脂。。洗浄用のホワイトガソリンやシリコンオフ等を使ってア
ルミのワックス分や路面から拾った油分を完全に除去します。

そして、いよいよマスキングを開始します。作例のようにタイヤをはめたまま塗
装する場合は、太めのマスキングテープをタイヤ外周に少しずつ貼りつけ、その
回りを新聞紙やチラシで包んでやります。このとき、塗料が入りこまないように
スキマを作らないことが肝心です。


一緒にラベルやエアバルブもテープでマスキングします。

1本のアルミにつき、1時間くらいはかけてじっくり作業すると良いでしょう。

マスキングが終わるといよいよ下地塗装に入ります。既に塗装されたアルミの場
合は、この作業を飛ばしてもかまいません。しかし、その時は上記したように下
地を剥がさないようにしてください。もし、地金が出てしまっているのなら、こ
こでもう一度下地を作りなおします。


マスキングの終わった状態


2:下地塗装

下地に吹くのはアルミ用のサーフェイサー(下地塗料)。これはホームセンター
やカー用品店で手に入るものです。塗料よりも重さがあるので、バネ下重量を気
になさる方は、薄めに吹いたほうがよろしいでしょう。その際、必要な量はアル
ミ2本に付き、スプレー缶1本くらいの計算になります。

うまく仕上げるコツはスプレー缶をぬるま湯に浸し、しばらく暖めてから作業を
することです。缶を暖めることで、スプレー缶に封入された気体が膨張し、その
結果噴出の勢いを増すことで粒子を細かくすることができ、ムラの少ない下地を
作ることができます。

*注:可燃性のガスが入っているので暖めすぎには注意しましょう*

下地はあまり厚く塗ることはありません、全体的にうっすらと色がつくくらいで
良いでしょう。

下地を吹いたら、いよいよ本塗装に入るわけですが、ここで焦りは禁物です。再
び丸一日くらいじっくりと下地を乾かしましょう。


3:本塗装


そして、お待ちかね。いよいよ本塗装です。今まで地道に下準備を重ねてきた成
果が発揮されるときですね♪(笑)塗装作業は必ず天候の良い日中に行ってくだ
さい。雨など、湿度の多い日には充分な艶が得られないことがあります。

色はアルミホイール用なら耐熱処理も完全なので完璧ですが、ボディーカラーに
合わせたい場合はカー用品店に並んでいる純正カラーに調色された合成樹脂塗料
でもよろしいでしょう。しっかり下地が作られていればこれらでも大丈夫です。
(実際、作例ではホルツのカーペイントを使用しています。TOYOTA T23)

作例のようにディッシュ部分以外にリムまで塗装する場合はアルミ1本につきスプ
レー缶(180ml程度)1本を使用すると完璧です。

まず、下地と同じように缶を充分暖め、温まったら容器を上下に良く振り、カラ
カラと音がしてから40秒〜1分くらい振りつづけ、中身を良く混ぜてください。
(特にメタリック、パールマイカ色は沈殿しやすいので使用中も時々振って中身
を混ぜながら使用してください)

そして、塗る前に必ず不要なもので試し吹きをして、塗料の出具合や手の動かし
方を練習しておきましょう。

塗装面と噴射口との感覚は15cm〜25cmが適当ですが、これは経験上、天候や状態
によって若干左右します(初心者の方は上記した距離で行うのが良いでしょう)。


マスキング上から塗装した状態

スプレーボタンを押した直後は粒子の粒が不ぞろいなため、一度アルミとは別方
向に向けてボタンを押し、塗料が出だしたらアルミに向け、塗装しましょう。

その際、一度に厚く塗らずに、塗る面と平行に移動しながらやや薄めに塗り、1
5〜20分くらい乾燥させてから2回目という具合に周囲の色と合うまでに数回に渡
って塗り重ねてください。パールマイカ色等は、下塗りと上塗りで上記作業を2
回繰り替えします。

メタリック、パールマイカ色を塗った後は、必ずクリアー塗料を上塗りしてくだ
さい。すばらしいツヤがでて美しく仕上がります。また、ソリッドカラーでもア
ルミのような塗装の傷みやすい部分には、保護効果の意味もこめて、クリアー塗
装をオススメします。。もちろんクリアーも数回に分けて塗り重ねたほうが効果
的です。

こうした作業の中で、万一塗りすぎて塗料がタレてしまった場合は、あわててふ
き取ったり、余分に吹きつけたりぜず、完全に乾燥させてから1000番前後のサン
ドペーパーで周囲との段差がなくなるまで水研ぎしてから、塗装をしてください


4:仕上げ


塗料が完全に乾いたら、マスギングを剥がしましょう。


マスキングをしっかり行えばタイヤやラベル等に塗料が付着することもありません


そして、ステッカーなどを貼りつけ、完成です♪♪基本的なことばかりを書きま
したが、参考にしていただけると幸いです。(笑)





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