この作品は、2014年の奈良模型愛好会春展に向けて製作したプライベート作品です。 F40GTとは、1990年代のイタリアで開催された『イタリアスーパーカーGT選手権』に参戦していた車輌で、同レースのレギュレーションに則り、外観的こそノーマルのフェラーリF40そのままといった印象ではありますが、内部的にはどちらかというと、ル・マン等の耐久レースで活躍したF40GTEや、F40LMに近いもので、最高出力も公称は400馬力台でしたが、実際には600馬力以上を発揮していると言われたモンスターGTです。 F40GTのキットは、1/24では数種類が発売されており、1993年にチャンピオンを獲得した、ジョリークラブ(モンテシェルカラー)のマルコ・ブランド(タミヤ&フジミ)、最もフェラーリらしい赤一色のヴィットリオ・コロンボ(フジミ)、そして94年のTOTIPカラーのルカ・サルトーリのマシン(フジミ)があります。 |
今回の製作は、昨年の京都合同展示会において、カーモデラーのKen-1さんとF40の話題で盛り上がったことと、その話の流れを受けて、昨年の奈良模型愛好会第6回展示会の打ち上げのときに、会員のとみたけさんからキットを提供していただいたことが発端で、時間はかかりましたが、無事に完成できたことを嬉しく思っています。 |
ちなみに、キットはTOTIPカラーの1994年版でしたが、デカールの劣化が進んでいたため、カラーリングの変更も兼ねて、外品デカールを使用することにしました。 カラーリングは迷いましたが、車関係の友人のムラシマムラさんから以前に提供してもらった、1993年のイタリアスーパーカーGT選手権の総集編の映像を見て、1993年版のルカ・サルトーリのマシン(クラブイタリア)のカラーリングがカッコイイと思い、スタジオ27製のデカールを、クアトロポルテさんに取り寄せていただきました。 |
サルトーリのマシンは、シーズン前半戦は赤と白のツートンでしたが、シーズン中盤以降からは水色と白のツートン塗装になりました。どちらも違った魅力があったので、カラーリング選択に悩みましたが、「やはりフェラーリは赤が似合う!」ということで、シーズン前半戦の赤白のツートンで塗装することにしました。使用した塗料はフィニッシャーズのピュアレッドで、黒→グレー→ホワイト→ピンクという順番で下地処理を行った上に、本塗りを行いました。 |
フジミのフェラーリF40のキットは、プロトタイプ車両をモデル化しているため、実際にロールアウトされた車両とは異なる部分がいくつかあります。目立つところでは、ボンネットのNASAダクトの位置の違い、リアカウル両サイド後端のスリットの数の違い、リアウインドウの冷却スリットの数と配置の違い・・・などが挙げられます。 また、市販車とGTではサイドミラーの形状が異なるため、この点はタミヤのF40モンテシェル(マルコ・ブランド)のパーツを取り寄せて変更しました。 |
ミラー以外の変更展はリアガーニッシュのメッシュ部分で、フジミキットでは汎用の金網をハサミで切って自作するよう指定されていたのですが、平面性がなく、少々頼りなかったので、これもタミヤ純正のエッチングパーツを取り寄せて交換しました。(テールレンズはフジミのものをそのまま使用しました) 室内は、モデルファクトリーヒロのシートベルトを使用し、若干手を加えましたが、その他はほとんどキットのままの素組みです。 |
以前に製作した、フジミF40LMのストラダーレとのツーショット。1/24のフェラーリF40はタミヤキットの他、スタジオ27のF40GTEも製作しました。次はイタレリキットあたりに挑戦してみたいです(笑) |
これまでに何度も製作しているフェラーリF40ですが、やはりこの車にはレースバージョンのカラーリングが似合います。 イタリアGTのF40は以前から興味はありましたが、なかなか製作の機会がなかったもので、今回、製作の機会をいただいたKen-1さんと、キットを提供していただいた とみたけさん、資料映像をくださったムラシマムラさん、そして、展示会という発表の場を頂いている奈良模型愛好会の皆様に、心より感謝を申し上げます。 |