ハセガワ 1/350航空母艦『赤城』










HASEGAWA 1/350 空母赤城 徹底ディティールアップ決定版

この作品は、製作依頼によって製作させて頂いたものです。

2006年の戦艦大和決定版以降、久しぶりに『決定版』と銘打っての作品紹介となりましたが、今回の作品は予算と時間の許す限りでの(もちろん私の腕の及ぶところではありますが)1/350空母赤城の最高のディティールアップ作品となりました。

これまで製作してきた1/350空母『赤城」の2作では、ハセガワの1/350赤城用エッチングパーツの純正品「ディティールアップエッチングパーツA」「ディティールアップエッチングパーツB」「ディティールアップエッチングパーツC」「ディティールアップエッチングパーツ スーパー」の4種を使用し、それだけでも充分に豪華でかつ精密、そして豪華な内容の作品が完成したわけですが、「これまでよりも更に精密な赤城を!」という、依頼者の強いご希望を頂き、今回はそれぞれ新発売のエデュアルドのエッチングパーツ、マスターモデルの真鍮砲身(副砲、高角砲)、そしてファインモールド製ナノドレッドシリーズの25mm連装機銃を追加で投入しました。

また、飛行甲板表示はデカールを使用せず、塗装による仕上げです。

更に艦上機も拘りの仕上げで、真珠湾第一次攻撃隊の編成全機の機体番号再現を行いました。 ハセガワの空母艦載機セットの付属のデカールは一部の機体番号しか再現されていないため、再現されていない番号に関しては、数字のデカールを切り貼りして、ルーペを使いつつ尾翼や主翼の下面に貼っていくという、の根気の要る作業が求められました。





右舷前方側面の様子。飛行甲板と機銃スポンソンをつなぐラッタルが抜けていることが確認できますが、これはエデュアルドのパーツを使用した成果です。 ハセガワのエッチングはプラパーツにエッチング手摺を取り付ける構成で、これだけでも充分な見ごたえがありますが、今回はエデュアルドのフルエッチングラッタルが赤城の完成度に更なる華を添えてくれました。



右舷側後部の様子。九七式艦上攻撃機は一機ずつ機体番号を再現していますが、かなり細かいので接写にしないと確認が困難です。 今回はプロペラも全てエッチングパーツに交換し、軸は真鍮線で自作しました。



左舷全部の様子。艦橋にはお客様のご希望で、ホワイトメタル製のマントレットを初めて装備しました。飛行甲板表示の塗装再現は、風向き表示を含めてシャープに再現しました。



左舷後部の様子。副砲身および高角砲身はマスターモデルの真鍮挽き物砲身を使用しています。また、写真では確認しづらいですが、後部リノリウム甲板には真鍮線で押さえ金具を再現しています。



艦橋のアップ。艦橋内部は実艦同様、グレーのトーンを明るくし、内部の様子がよくご覧いただけます。



左舷高角砲甲板。スポンソンから降りる長いラッタルに、エデュアルドパーツの効果が大変よく現れています。



左舷後部。飛行機を載せていないので飛行甲板の表示塗装の様子もよくご覧いただけます。飛行甲板支柱には筋交いを追加し、プロペラは艶を残した仕上げで金属感を演出しました。



お決まりの飛行甲板背面トラス。船首側です。



そしてこちらは更に見ごたえのある船尾側です。クレーンのレールを精度良く組むのは、若干コツのいる作業です。(実はトラスよりクレーンのほうが数段組み立て難度の高い作業になります)



ズラリと並んだ艦上機郡は、全てハセガワの空母艦載機セットを組み立て塗装したものです。この画像では、25mm連装機銃もナノドレッドシリーズの使用で精度を増している様子がご覧いただけます。




苦労した艦載機の機体番号。画像には写っておりませんが、艦攻の背面にも、2桁の機体番号をデカールで再現しています。九七式艦攻は、真珠湾第一次攻撃隊の雷撃隊と水平爆撃隊の機数および機体番号にも整合性を持たせました。


**総括**


ハセガワ1/350空母『赤城』は、純正パーツ全て使用のフルディティールで製作するだけでも大変手間がかかり、その分見栄えも素晴らしいキットですが、今回は更に外品パーツの投入で更に精悍な仕上がりになりました。

赤城といえば、このキットを製作した方もまだ製作していない方もよくご存知なのが、飛行甲板背面のトラスで、「この部分にはずいぶん時間がかかったのではないですか?」というお話をよく耳にするのですが、今回の作品で最も手がかかった部分は、艦載機のマーキングです。

一辺が3mm程度の三角形(垂直尾翼)に4枚程度のデカールを重ね貼りする労力は大変なものでしたが、その分、作戦行動中の空母に説得力を持たせることができ、大変満足のいく仕上がりとなりました。
 
ちなみに、艦載機の機体番号は全機分が判明しているわけではないのですが、知人のライターさんが以前艦船模型雑誌に掲載した作例を参考に、不明番号は連番での再現となりました。

また、飛行甲板表示の塗装仕上げには、お世話になっているWing&RailModelsから発売されているウイングシップアートの塗装用マスクが大変役に立ちました。

いろいろなメーカーやモデラーの思いが重なり合って完成した赤城は、私にとっても記念の作品となりました。

この完成度の高さはやはり最高のキットがあってこそ! 1/350でこの名キットを生み出したハセガワには改めて感謝の思いを伝えたいです。


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