1/700スケール 戦艦 大和 菊水作戦時
TAMIYA製インジェクションキット
タミヤ 1/700
タミヤの1/700戦艦大和もリニューアル直後は最新考証に基づいて作られていることもあって、
長年大和キットの決定版として定着してきましたが、最近の相次ぐ新考証発見によって、この
大和も少しばかり現在のイメージとは違うものになってきました。
こうした事態からも、大和を模型化することの難しさを感じる今日この頃ですが、それだけに新
考証とは違ったキットをベースに新考証に近づける楽しさもあり、モデラーとしては腕の振るい
甲斐のある楽しいキットということもできます。
ピットロードからは、以前からゴールドメダルの輸入エッチングパーツのほかに、メーカー独自
開発のエッチングパーツ、レジンパーツ、真鍮砲身などを積極的にリリースされ、新考証に近
づけたいモデラーの心強い味方となってくれていたのですが、映画「男たちの大和」公開にあ
わせて、これまで別売りしていたゴールドメダルエッチングと真鍮砲身、レジンパーツを１つに
パックしたディティールアップパーツセットをリリースしました。
今回は、主にこのセットを使用した作例になります。 前部甲板機銃ブルワークの形状のみが
最新の考証とは異なりますが、その他の砲塔上機銃座、船尾機銃座、戦時急造角型機銃シ
ールドなど、現在の考証に近い姿に仕上げることができ、ゴールドメダルのエッチングで複雑
な砲塔上手摺やカタパルト、ジブクレーンなどを精密に再現できます。
↑第二主砲塔上の6角形の機銃座は新考証に基づいた形状で、レジンキャスト
成型のピットロードパーツです。タミヤの丸形状の機銃座と交換して使用します
↑艦橋周りおよび中央構造物回りはゴールドメダルエッチングパーツを使用してフルにディ
ティールアップしました。煙突は開口し、出口フィンを追加。 高角砲射界制限枠に関しては
社外パーツなどはリリースされていないので、真鍮線を現物あわせで加工し、自作しました。
↑全景。塗装はGSIクレオスの日本海軍艦艇専用色セットから呉海軍工廠色を塗装しました。
ピットロードの呉海軍工廠色より青みが少なく、タミヤカラーの呉海軍工廠色より明るい色調
です。考証に基づいた塗装もメーカーごとに解釈が違うのが興味深いところです。
＊＊総括＊＊
今回は限定的な単一パーツセット使用のディティールアッププランになりましたが、予想通り
このピットロードパーツセットによるディティールアップはなかなか効果的で、価格対効果の割
合が大きいように思いました。
ディティールアップ初心者の方は、最初からいろいろなマテリアルを試してみたいものだと思
いますが、こうしたパーツセットは、エッチング、真鍮、レジン（ポリウレタン）と、様々なマテリア
ルを使いこなす練習台にもなりますので、経験を積むのにおすすめです。
1/700大和のパーツは各メーカーからもううんざりするほど（笑）たくさんの種類がリリースされ
ていますが、ピットロードのパーツで一通り使い方をマスターすれば、それらラインナップ豊富
なパーツを使って、更に自分のイメージに近づけた大和の製作が可能でしょう。
最近では、各種雑誌などでも大和の作例が豊富で勉強になることが多いです。2006年中に
HIGH-GEARedも、HIGH-GEARed大和の決定版を製作予定ですので、その製作にむけて
制作意欲も日増しに高まっています。
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