1/350スケール 戦艦 大和 新考証8回目
田宮模型製インジェクションキット 16回目
















タミヤ  1/350 戦艦大和16回目 (新考証8回目)

1/350戦艦大和は16回目。 これだけ数をこなすと、頭の悪いHIGH-GEARedでも(笑)、さ
すがに説明書を見る必要もないくらい、製作工程は頭に入ってきているので、各部の精度
や、新たに可能なディティールアップ箇所についても頭をめぐらせる事ができようになりました。

今回の作例は、塗装も含めて前々回の14回目とほぼ同じディティールアップを施したもの
ですが、煙突周りの通路と、単装機銃の配置を変えた仕様としました。

また、説明文の最後に、この模型を現在所有している方が送ってくださった、特注ケースに
収納して玄関に展示されている画像も掲載しましたので、興味がございましたらご覧ください。


説明文に関しましては前回のものと重複するところが多く、およそ画像の差し替えになりますが、
ぜひご覧ください。


***戦艦大和 実艦について***

日本の造艦技術の高さを世界に示した巨大戦艦大和は昭和12年11月に呉海軍工廠
にて起工、昭和16年12月に竣工しました。

水線長256メートル、最大幅は38、9メートル、排水量約7万トンの巨体に46センチ主砲と
いう巨砲を9門搭載。その大きさ、武装は当時世界最大、最強を誇りました。主砲の46セ
ンチ砲は最大射程41キロにも達し、距離30キロにて厚さ43センチの鋼鉄板を貫通させる
威力を持っていました。

一方、防御力の面でも基準排水量の3割になる21266トンの装甲板を使用。艦の全長をで
きるだけ短くし、艦橋や砲塔、機関部などの重要部分を中央に集めた集中防御方式を採
用して高い防御力を実現しました。さらに、水面下の形状ででもっとも特徴的なバルパス
バウ。3メートルも前方に張り出した球状の船首は、その他の工夫と相まって造波抵抗を
軽減、推進効率に優れた艦形を実現しています。

こうした技術が戦後日本の造船界に遺産として受け継がれました。 大戦中はミッドウェ
ー海戦やレイテ沖海戦に参加し、太平洋に君臨した大和でしたが、昭和20年4月7日、
菊水作戦による海上特攻部隊として沖縄に向かう途中、300機からなるアメリカ海軍機の
猛攻を受け、ついにその姿を海中に没しました。


***キットとディティールアップについて***

模型の大きさは全長はおよそ77cmです。

タミヤの1/350戦艦大和はそのまま組むだけでも充分精密で存在感のあるモデルですが、
設計が古いため、現在の目でみるといろいろと考証の誤りが多いキットでもあります。

そこで、機銃配置を中心に最新の考証に合わせるべく、市販ディティールアップパーツ
と自作パーツをふんだんに使用して現在の考証に近づけました。

市販のディティールアップパーツにはゴールドメダルモデルズの1/350戦艦大和、武蔵用
およびエデュアルドの1/350大和用を主に使用しました。

ゴールドメダルのパーツは電探や主砲、副砲、構造物上の手摺、タラップ、カタパルト、ク
レーン、煙突周りの通路に使用し、エデュアルドのパーツは構造物や航空作業甲板の滑
り止めモールドおよびメッシュ部分、缶室吸気口のフィンや甲板手摺などに使用しました。

キットで省略されている高角砲デッキの射界制限枠は真鍮線を現物あわせで切り揃え
て自作しました。

それ以外にも自作したディティールは多く、機銃ブルワーク関連だけでも自作したパーツは
プラバン、パテ製合わせて72個におよびます。


考証に合わせて配置を変更した機銃郡と自作した主砲上および甲板ブルワーク類


プラバンで自作した船尾機銃スポンソン。

機銃配置変更によってキットだけでは足りなくなってしまう3連装機銃は、アフターサービ
スでランナーごと取り寄せ、パーツ数をそろえました。

全体像を9枚の画像にわけて撮影しましたのでご覧ください。



全体像1。右舷前方の様子


全体像2。右舷中央部の様子


全体像3。右舷後方の様子


全体像4。左舷前方の様子


全体像5。右舷中央部の様子


全体像6。左舷後方の様子


全体像7。上空から見た船首の様子


全体像8。上空から見た船体中央部の様子


全体像9。上空から見た船尾の様子

撮影時期の関係で、この側面からの画像では、係船桁および短艇格納庫通風口が着
色されていませんが、係船桁はその後ブラウンに、短艇格納庫通風口は黒に着色しました。

船体はバリやパーティングラインをひととおりサンディングしたあと、舷窓や構造物の丸窓
をピンバイスで開口してモールドのメリハリを強調しています。

船首錨鎖甲板はフラグシップの模型用汎用精密チェーンを使用して実物の鎖が持つ立
体的な造型としました。

また、船首吃水線付近にはデカールで吃水ゲージを追加しました。


ディティールアップされた船首の様子

甲板の塗装は、最終時の大和の甲板色は、レイテ沖海戦時と同じように黒く塗装されて
いたとか、沖縄出撃の時期には黒塗装が剥がされていたとか、色々な説がありますが、
最近では木甲板色がまた主流です。今回は模型映えも意識して木甲板色に近づける
塗装を施しました。

木甲板色の下地には、黄色を吹き付けて鋼板部分との発色に変化を付け、木甲板色は
今回はGSIクレオスの「タン」「ウッドブラウン」「カーキ」「イエロー」などを数色使い、自分
好みに調合したオリジナルの塗料を艶消しにして吹き付けました。

キット状態で開けられている単装機銃の取り付け穴は、考証の変更によって不要になる
ので埋め、また甲板パーツの前部と後部とを繋げた繋ぎ目の部分も埋め、キットをその
まま組み立てた状態と比較して目立たなくする処置を施しました。


***舷側の鋼板の継ぎ目モールドを追加***

鋼板の継ぎ目モールドの追加方法は同じ大きさに短冊状で切りそろえたマスキングテー
プを舷側に貼り、サーフェーサーを吹いて塗膜の段差を作る方法で行いました。 縦の
継ぎ目を追加する目的で同様の作業を何度も繰り返して完成しました。

今回はこの処理を目立つ舷側部分に行ってあります。


自作した鋼板の継ぎ目の様子です。資料がないので実物どおりとはいきませんが、模
型映えを考えれば大型モデルには効果的なディティールアップです。


***九四式45口径46センチ主砲***

大和の主力装備である46センチ主砲はまずピンバイスで砲身を開口し、ゴールドメダル
モデルズのエッチングパーツで砲塔上の複雑な手摺を再現しました。 

そのうえで、測距儀開口部は白く着色し、実物の形状をマーカーで書き入れてメリハリ
を出しました。

第二、第三主砲の天蓋に装備されている3連装機銃の銃座はキットに付属している古い
考証の丸型機銃座を使用せず、新考証の6角形の機銃座をプラバンで自作して装備し
ました。


測距儀を書き込んだ主砲塔。自作した機銃座の様子も

また、主砲を支えるバーペッド(砲座)も目立つ第二主砲部分にバーペッド補強板をプラ
バンで自作して貼り付けました。


自作した第二主砲バーペッドの補強板


***三年式60口径15、5センチ副砲***

副砲はキット状態では防水布が再現されていないので、エポキシパテで自作しました。

手摺はゴールドメダル製のエッチングパーツによるもので、防水布ガードはエデュアルド
のエッチングパーツを使用。 冷却フィンは書き入れたものです。


エッチングパーツと自作防水布などでディティールアップされた副砲まわり。

副砲バーペッドは前後とも目立つ部分ですので前部のものは背面出入り口とタラップ、
ステップの滑り止めモールド、手摺などをエデュアルドエッチングパーツで再現し、後部
のも含めてキットで省略されている缶室吸気口のフィン部分を追加しました。


前部バーペッド背面の様子。補強板や出入り口の様子

 
後部バーペッド。キットで省略されている缶室吸気口を追加しました。


***八九式40口径12、7センチ連装高角砲***

最終時の大和にはシールドなしの高角砲とシールド付きの高角砲が装備されていました
が、今回の完成品ではそのどちらもディティールアップし、シールドなし高角砲の砲座に
も足場を追加するなどより実感的にディティールアップしました。

まず、高角砲本体は開口された砲身を再現する目的で、全ての高角砲身を真鍮パイプで
自作したものに交換しました。


真鍮パイプに交換し、開口した状態を再現した高角砲身

また、シールドなしの高角砲は前部中央の補強板をエデュアルドのエッチングパーツを
使用して追加、シールド付き高角砲のシールド部分にはゴールドメダルモデルズのエッ
チングパーツで手摺を追加しました。

砲座には、角材で構成されていたと言われている足場をプラ材で自作して取り付けました。


自作した高角砲座の足場の様子


高角砲シールドに追加した手摺などの様子

キットで省略されている高角砲射界制限枠は真鍮線で自作して装備しました。この部分
に関しては明確な資料などがないので、推測による再現になります。


真鍮線で自作した高角砲射界制限枠と、その他の高角砲周りのディティールアップの様子。


***各種機銃およびブルワーク自作***

機銃に関しては、九六式25ミリ3連装機銃を中心として、新しい考証に合わせた配置換え
など、多くの改造を行いました。

まず、必要となるブルワークはほとんどをプラバンで自作、8角形を一部切り取った形状
の前甲板部分のブルワークのほかに、6角形の主砲塔上の機銃座、ハンモックを積んだ
単装機銃用応急ブルワーク、そして船尾の機銃スポンソンなど、甲板モールドに最初か
らあるもの以外は全て自作です。


「男たちの大和」映画セットでも採用された主砲上角型ブルワークをプラバンで自作しました


単装機銃の装備状況は諸説ありますが、ここでは2台並列にレイアウトしました。ハン
モックはパテによる自作、内側にはプラバンで自作したブルワークも存在します。

特徴ある形状の後部機銃スポンソンは大和ミュージアムの1/10モデルで採用されている
ものの形状を参考にプラバンで1から自作しました。


自作した船尾機銃スポンソンの様子

また、機銃自体は3連装、連装、単装ともにGSIクレオスの金属粒子入りスーパーメタリッ
クカラーの「スーパーアイアン」を使用し、実物の金属の発色に近づけた仕上がりとしました。


***中央構造物基部***

艦橋や煙突を装備する中央構造物は大和のメカニカルな魅力の魅せ場になる部分でも
あるので、ゴールドメダルモデルズおよびエデュアルドのエッチングパーツ、それと自作
パーツなども含めて細部までディティールアップしました。


中央構造物全景。

キットでは省略されている各種水密扉およびタラップを資料に基づいた位置に追加して
側面のディティールをよりメリハリのあるものにした他、デッキ部分には、キットでは再現
されていない滑り止めモールドをエデュアルドのエッチングパーツにて追加しました。

また、これまでの作例では再現していなかった機銃スポンソンの1段手摺や艦橋側面の
ジャッキステーの一部も再現しています。

缶室吸気口もエッチングパーツでフィンを再現し、よりシャープで立体感のある仕上がり
としました。


資料に基づいた位置に追加したタラップ、缶室吸気口と滑り止めモールとなどの様子

自作した部分は、高角砲のディティールアップでも記載しましたが、高角砲射界制限枠
で、真鍮線を材料に現物あわせで工作したものです。


   ***艦橋のディティールアップ***

艦の頭脳である艦橋はディティールアップのしがいがある部分ですので、エッチングパ
ーツの使用を中心に、防空指揮所の双眼鏡を自作するなど、様々な工作方法を盛り込
みました。

まず、第一艦橋前部および第二艦橋の窓枠のプラモールドを切削して1/500タラップエ
ッチングパーツを流用し窓枠をより立体的に再現しました。

また、成型の都合で省略されていると思われる艦橋前面の作戦室、艦長休憩室、第二
海図室の丸窓をピンバイスで掘り込んで追加しました。

測距測的所周りでは、15メートル測距儀にキャットウォークと足場をゴールドメダルモデル
ズのエッチングパーツ使用で追加したほか、21号電探も同社のエッチングパーツで再現、
実物どおりメッシュ部分の抜けた電探としました。

防空指揮所の床面はグレーチングとリノリウム部分をそれぞれ想定した色に塗りわけ、双
眼鏡は真鍮線で自作しました。


防空指揮所周り。自作した双眼鏡の様子など

艦橋背面のタラップは汎用のタラップパーツを現物あわせで使用しました。


艦橋背面タラップや空中線の様子

司令塔はこれも成型の都合か?前面の観測窓が再現されていなかったので、モールドを
を模して書き入れておきました。


***後部艦橋のディティールアップ***

後部艦橋は手摺や缶室吸気口フィンなどをエッチングパーツで再現するなどのディティ
ールアップを施しました。


ディティールアップされた後部艦橋の様子


***煙突廻りのディティールアップ***

煙突はキットの最新ロットでは出口が開口されています。 

今回は煙突まわりの通路の形状を、これまで使用してきた左右の探照灯台を結ぶゴー
ルドメダルモデルズのエッチングパーツを使用せず、機銃射撃指揮所と兵員待機所を
結ぶ、エデュアルドのパーツを使用して再現しました。
煙突後部の缶室吸気口フィンもエデュアルドのエッチングパーツでディティールアップ
しました。


エデュアルドエッチング使用にて、機銃射撃指揮所など各部を繋ぐ通路を再現しました。


***マストのディティールアップ***

マストは前脚1本、後脚2本の構造としています。

このマストをベースにタラップと電探をエッチングパーツで追加しました。


マストの様子


  ***カタパルトのディティールアップ***

カタパルトはキットのパーツを使わず、ゴールドメダルモデルズのエッチングパーツに置
き換えました。 

トラス部分が埋まっているキットのパーツを使用するより断然精密で実感的な仕上がり
です。


トラス部分がスッキリ抜けたエッチングパーツ使用のカタパルトの様子


***ジブクレーンのディティールアップ***

ジブクレーンは基部にキットのパーツを使用し、トラス部分をゴールドメダルモデルズ製
エッチングパーツに交換してよりシャープに仕上げました。


クレーンもトラス部分はエッチングに交換し、シャープに仕上げました


***航空作業甲板のディティールアップ***

航空作業甲板自体はエデュアルドのエッチングパーツでディティールアップしました。

同社のパーツ使用で、ターンテーブルをよりシャープにしたほか、キットでは再現されて
いない滑り止め鋼板のモールドと足場のグレーチングを追加。


ターンテーブルや滑り止め鋼板にエッチングパーツを使用した航空作業甲板全景


  ***空中線***

空中線はフラグシップの模型用着色テグスを使用しました。

資料に基づいた位置に瞬間接着剤で固定し、碍子に見立ててところどころ白塗装を施しました。



空中線の様子。船体中央部


***考証に基づいた塗装について***

塗装も今回は少しこだわり、船体には資料に基づいて調色されたというタミヤの「呉海軍
工廠色」を吹き付けました。 

下地は全てサーフェーサーで仕上げ、前述のように鋼板継ぎ目を再現する工夫をしつ
つ下地を仕上げました。

木甲板部分の塗装は船体と発色を変える目的でサフの上にいったん黄色を下地に吹き
  付けその後に自作の木甲板色を吹き付けました。 クレオスの塗料を数色調合し、イメー
ジに合わせたものです。

船底はクレオスの「艦底色」、航空作業甲板「軍艦色1」機銃やスクリュー、菊花紋章など
金属色の必要な部分は金属粒子いりの高級塗料「スーパーメタリックカラー」で仕上げました。

リノリウムコーティングの防空指揮所やグレーチング部分などはエナメル塗料の筆塗り
で塗り分けました。


艦橋構造物基部の塗りわけ


***木製飾り台と金属製飾り脚について***

飾り台はキットのプラ製のものを使わず、ネームプレート以外は自作で部品を調達して
作りました。

木製の汎用飾り台を磨きこんでニスで仕上げ、金属製の飾り足をボルトを介して4本船底に
固定し、高級感を演出しました。

また、飾り台と飾り脚は模型の船底内部に固定されたナットとボルトで固定されている
ので、プラスドライバーでボルトを抜けば、模型を簡単に飾り台から外すことも可能です。

ネームプレートはキットに付属のものを塗装して仕上げました。 ゴールドの文字部分に
はGSIクレオスのスーパーメタリックカラーを使用し、金属感のある塗装を目指しました。


ニス仕上げの飾り台と金属飾り脚、塗装仕上げのネームプレートなどの様子


**総括**

1/350戦艦大和はこれで3作の連作になりました。 どれも似たようなディティールアップを施
したものですが、それぞれに思いいれも深く、同じようで全く違う、不思議な個性を持つ作例
になったという気がします。

「男たちの大和」の影響か?最近は大和の製作についてメールの質問も毎日のように頂く
ようになりました。 自分のサイトを参考にし、新たに模型をはじめようと思ってもらえることは、
このサイトの存在意義として、とてもありがたいことです。 

しかし、せっかくこうした同じ趣味を持つ者同士ですから、個人的にはもっと心のこもったや
りとりを希望します。 

HIGH-GEARed自身、模型をはじめた頃は、教えてくれる人などは周りには全くいません
でしたし、自分で考え、工夫しながら培ってきた部分が多いですので、あまりに愛想のない
文面で安易に質問され、その後一方的に無視されたり矢継ぎ早に質問攻めを浴びせられ
るのは、辛い時があります。

管理人は無料検索エンジンではありませんので、暖かい人間同士の交流を持ちましょう。
 (幾ら何でも1行文とはキツいです。 せめて、お名前くらい名乗ってくださいね。)

話を模型に戻しますと、この模型を所有してくださった方とは、暖かい心のこもった交流がで
きました。 ハンズにケースをオーダーし、玄関先に大切に展示してくださっている様子を
デジカメで撮影して送ってくださいましたので、ご本人の許可を得てここに掲載させて頂き
ます。

自分の作った模型が、このように大切にしていただいているのを見ることが、製作者として
最も幸せを感じる瞬間です。 多くの方に見ていただいて、これからも多くの方に艦船模型
の楽しさに興味を持って頂ければ幸いです。




↑この模型の2005年1月現在の展示状況です。 ケースのアクリルをガラス色にオーダー
しておられるそうで、すばらしい高級感を演出しています。






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